居場所２【HQ 】【稲荷崎】 (ページ8)

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Aside

来てしまった

部屋に入ると治達が輪になって座ってる

……侑を見れない

まじで何しちゃったんだ

とにかく謝らないと

治「こっち来て座り」

『……はーい』

てか話って何？

大事なのはなんとなく分かる

でもそれよりも早く謝らないと

角「それで話なんだけど」

『ちょっと待って＿＿＿＿＿＿＿侑』

侑の方に体を向ける

『ごめん私、侑に何した？』

侑は私をじっと見て

侑「…何もしとらん」

そう答えた

え？

『でもさっき睨んで……』

治「やっぱ睨んで(そう)見えたんか」

『…え？』

どーゆーこと？

侑「俺は睨んでない」

えっと

考えが上手くまとまらない

角「まぁ話聞きなよ、それと関係あるし」

『…うん』

銀「俺らAに隠してることがあんねん」

『うん？』

隠し事？

『それがどしたの？』

別に隠し事あるくらい普通じゃん

侑「それは

＿＿＿俺ら知っとるんや、Aの過去」

え？

私の過去？

それって相沢さんとの事や

転校前にあった事ってこと？

『……過去の…何を知ってるの？』

銀「…相沢(マネージャー)との事や前の高校であった事や」

『…全部、知ってたの？』

いじめられたことも

居場所がなくなったことも

治「……おん」

そっか

『そっかぁ』

声が震えたのがわかった

知ってたんだ

『…いつから知ってたの？』

角「けっこー前から

＿＿Aがマネージャー始める前からかな」

そんなに？

縁から聞いたのかな

たぶん縁の考えた結果なんだ

皆になんて思われてたんだろう

そう思うと何も言えなくなってしまう

侑「……A」

『…ん？』

侑「安心…したか？」

え？

『あん…しん？』

治「俺らはAの過去を知っとる。やから前み
たいに、転校前みたいに俺らが相沢(あいつ)に騙されて離
れることは絶対ないねん」

いなく…ならない？

『…ほんと？』

角「ほんと。俺らはAを独りにしない、そ
れに約束したしね」

やくそく？

『だれと？』

角「君の親友と」

縁？

銀「俺らは味方や」

『み…かた』

その言葉を聞いた瞬間

涙が溢れた

『…っ……うぅ…』

肩の力が抜けた

もうなくならない

これからも皆で過ごせる

侑「安心しぃや、もう稲荷崎(ここ)はAの居場所やねん」

『あり…がとう』

もう彼女が怖くない