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2-side K ページ15
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「......あ」
見覚えのあるその顔
話したことももちろんないし、彼女がどんな子なのかも知らない
けど
「泣きそうじゃん」
何ヶ月か前は、希望に溢れたような表情に懐かしさと羨ましさ
今は、どこか疲れた顔で唇を噛む様子にまるで自分を見てるかのようで
何かあったのだろうか
関係ない
関係ないけど、気になって
何故気になるのかも分からないけど
「大丈夫かな」
無意識に口から出た独り言に応えるかのように、彼女の手元にあった紙が俺の足元にやってきた
「ん?これ...」
履歴書
名前も、大学も見てしまった
ハッと気づいて前を向くと遠慮がちに俺を覗き込む顔が意外と近くにあって
内心めちゃくちゃ動揺しながら
「就活?頑張ってね」
なんてカッコつけた
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作者名:きぃた | 作成日時:2018年3月6日 11時