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「アイツは___」
先程と同じ道をもう一度歩いていると、冴が話を振る。
こうやって兄弟二人きりになるのはいつぶりだろうか。
冴とAを二人きりにさせないがためについてきたことを後悔した。
「Aが何」
自分でも驚くほど低い声が出た。
冴と話すなんて絶対にない。
話し方すら忘れるくらいだ。
ましてや、赤の他人同然のAのことを話なんてどうにかしてる。
「何かやってんのか」
「何かって、何だよ」
「スポーツとかの話」
Aの口から何かしらのスポーツをやっていると聞いたことはない。
異常なほど強い握力を持っているが、握力が不可欠なスポーツなんて知らないし、頭がいい以外に目立ったものはないだろう。
「知らねえよ。そんなこと」
「ならいい」
冴は少し早歩きで凛の前を歩いた。
凛は冴の背中に向かって声をかける。
「何で、そんなこと聞いたんだよ」
冴は足を止めることなく、間を取って凛の質問に答える。
「足に擦り傷の跡があった。普通ならできることなんてねえから気になっただけだ」
そういえば、と冴は続ける。
「ガキの頃、よくAと同じ名前のガキの話してたよな」
「……何の話だ」
過去を振り返らないような現実主義の冴がどうでもいい記憶に浸っている様子に凛は嫌悪に近い違和感を覚える。
会話したのはこれっきりで家に着くまで何も言わなかった。
少し話せたからといって馴れ馴れしく話すつもりなど凛には毛頭ないし、表情は見えないものの、これ以上話しかけるなと冴も言っているようだった。
凛は今更になって明日のテストが不安になってきた。
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殺痲(キルマ)(プロフ) - 由良の門をさん» コメントありがとうございます!彼は人の間に入ってもみくちゃにされるのが得意なのでもしかしたら今後サンドバッグとして活躍するかもしれません笑 (6月5日 9時) (レス) id: 57b9dc3a01 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - モブ男かわいいです笑笑彼の活躍を期待してる自分がいる (6月1日 22時) (レス) @page9 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
殺痲(キルマ)(プロフ) - ねぎさん» コメントありがとうございます!新しい何かがほしいと思い爆誕したのがモブ夫でした…。キルマの作品オリキャラが出しゃばってくることが多いので楽しんで頂けて何よりです!モブ夫の活躍に乞うご期待ですね! (2023年4月9日 12時) (レス) id: 6f6fe81f90 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - モブ夫を待ってる自分がいる、、笑。あひょ本も最高でした!笑 (2023年4月9日 3時) (レス) @page50 id: 37620205ea (このIDを非表示/違反報告)
殺痲(キルマ)(プロフ) - 龍さん» コメントありがとうございます!玲王のやつはちょっと心配だったので気に入ってもらえて嬉しいです🥰応援ありがとうございます!! (2023年3月6日 21時) (レス) id: ff5faac6c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:殺痲(キルマ) | 作成日時:2023年2月9日 18時