45話 しとど ページ11
カフェを後にした、その帰り道。
Aはこめかみに残る激痛に耐えながら、凛に話を振る。
「冴さんのことなんだけどさ」
「よくそんなこと話せんな」
「塩こんぶに釣られて実家に帰省してたんだね」
「話聞けよ」
「そういえば凛って俺の髪好きだよね」
「は？」
話の内容がいきなり切り替わり、凛にとって意味がわからないことをいきなり言われる。
「さっきもそうだけど前も触ってたっしょ。髪フェチ？」
指先で髪をいじりながらAは尋ねる。
前、というのはテスト勉強中にAが居眠りしていたときのことだろう。
確かにあの時、心地よさそうに眠るAの顔に垂れた髪を耳にかけた記憶がある。
「違う」
「髪フェチじゃねえのか。つまんね」
Aは一つ大きな欠伸をする。
凛は移りそうになった欠伸を噛み殺した。
しばらく歩いていると頭のつむじに微かに冷たさを感じる。
立ち止まってAは上を見た。
青い空が見えることはなく、代わりに灰色の厚い雲で覆われている。
少し前を歩いていた凛が立ち止まったA
を不思議に思い、凛も足を止めて振り返る。
「何突っ立ってんだ」
「……雨降ってね？」
アスファルトに視線を落とすと、一つ、また一つと乾いた地面と比べて地面の色が濃く変わっていく。
やがて、その濃さは全体に広がり、頭や肩を濡らし始めた。
「あ、やべっ。うわっ！」
「お前、傘は」
「ごめん。折りたたみ傘持ってない。俺の気分次第なんだわアレ」
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殺痲(キルマ)(プロフ) - 由良の門をさん» コメントありがとうございます！彼は人の間に入ってもみくちゃにされるのが得意なのでもしかしたら今後サンドバッグとして活躍するかもしれません笑 (6月5日 9時) (
レス) id: 57b9dc3a01 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - モブ男かわいいです笑笑彼の活躍を期待してる自分がいる (6月1日 22時) (レス) @page9 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
殺痲(キルマ)(プロフ) - ねぎさん» コメントありがとうございます！新しい何かがほしいと思い爆誕したのがモブ夫でした…。キルマの作品オリキャラが出しゃばってくることが多いので楽しんで頂けて何よりです！モブ夫の活躍に乞うご期待ですね！ (2023年4月9日 12時) (レス) id: 6f6fe81f90 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - モブ夫を待ってる自分がいる、、笑。あひょ本も最高でした！笑 (2023年4月9日 3時) (レス) @page50 id: 37620205ea (このIDを非表示/違反報告)
殺痲(キルマ)(プロフ) - 龍さん» コメントありがとうございます！玲王のやつはちょっと心配だったので気に入ってもらえて嬉しいです🥰応援ありがとうございます！！ (2023年3月6日 21時) (レス) id: ff5faac6c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：殺痲(キルマ) | 作成日時：2023年2月9日 18時
