超能力者のクラスメイト【斉Ψ】

内容 ページ4

『…………。大きな声を出して
何のつもりだ。鳥束』


鳥束のクラスの
先生までもが驚いているな。


先「どうした、鳥束君」


鳥「あ。い、いや、何でもないっス」


楠木さんは鳥束を一度みて慌てて前を見る。


『……何かあったのか？』

鳥(この手紙を読んでみて下さいっス)


『さっきは見るなと言って……ハァ』


全く何だ？



＿＿ごめんね。今日は用事があるから、
また今度、家に遊びに来て？



『お前な…遊びに行きたいって
本気で書いたのかよ』


鳥(そうっスけど、読んでもらいたいのは
そこじゃないっス！！ その次！)


だから何だ…



＿＿それより、鳥束くんと話してる人は誰なの？




『ええええええええ！！！』

鳥(さ、さささ斉木さん！ こ、これって
オレ達がこうして心で話してる事を
知ってるって意味っスよね！？)


『そう読み取れるが……何故だ？
このやり取りは他の奴には聞こえない筈だが』


楠木さんを見やる。
あいつの心はまた聞こえない。


何だ？ 何のつもりだ。


まさか！

あいつも超能力者か！？


いや、待てよ。


まだ僕達のやり取りとは
限らないかもしれないぞ。


『しらばっくれてみろ』

鳥(了解っス！！ えーと、"誰の事っスか？
それと、いつ話してたっスか？")


授業が再開し、先生に気付かれないよう
隙を見て手紙を送ってもらう。

まあ、隙どころか完全に先生にバレてるがな。


相手が楠木さんだからだろう、
暗黙の了解といった所か。



『……手紙返ってきたな』


鳥(違う意味でドキドキした手紙は初めてっス)


『いいから早く開けろ』


カサッと広げてみる。



＿＿ピンクの髪でヘアピン付けてて、
緑の眼鏡掛けてた男の人だよ。


鳥(思いきり斉木さんじゃないっスか！！
やっぱり気付かれて…… )

『いや、よく読め』


＿＿いつだったっけ？
この前廊下で鳥束くんと話してたよね？


「『………』」


鳥(そういえば、そんな事あったー！！
うわぁ、良かったー！ さっきのやり取り
じゃなくて本当良かったっスよ！！)


良かったは良かったが
まだ問題が残っている。


この前もそうだったが、
さっきから楠木さんの心が読み取れない。

他の奴等は延々と聞こえてくるが。


……何も考えてないのか？

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