密着 ページ29
ある日の放課後。
『！！』
＿＿来た。
見計らって廊下に出る。
『Aさん』
貴「あ、楠雄くん」
『……一緒に帰らないか？』
家まで一緒だしな。
貴「いいよ！」
その時、声が聞こえてくる。
鳥「俺の愛しのっ！
Aちゃーぶふぉ！！」
走って近付く変態に勢いよく転ばせた。
貴「えっ、だ、大丈夫？」
鳥「その言葉で、もう平気っス！！」
しぶとい奴だな。
鳥「気を取り直して。
Aちゃ…いだだだだ！！ 耳っ！
耳がちぎれる！！」
貴「耳？」
耳だけ固定にしたからな。
動けばそりゃあ痛いだろ。
鳥(さっきから痛いんスけど、斉木さん！)
『……』
貴「本当に大丈夫？」
『っ！！』
Aさんの方から鳥束に近付いた。
鳥「嬉しすぎるんスけど！
Aちゃん優しい！！」
ガバッとAさんに
抱きつこうとする鳥束。
グイッ
貴「え」
僕はAさんを正面から抱きしめる。
貴「えっ、楠雄くん！？」
鳥「楠雄くん！？ いつの間に名前呼び、
ってか斉木さんズルいっス！！」
『……』
鳥(ん？ ……斉木さん？)
『何だ』
そう言っただけで、
鳥束は僕の顔を見ると青ざめる。
鳥(な、何でもないっス！！
というか、それってまるで＿＿)
『……』
鳥「！！ いや、何でもないっスよー！！」
鳥束はピューッと去っていった。
何なんだ、あいつは。
貴「あの、もう＿＿ 」
離れようとするAさん。
ぎゅ…
より密着させる。
貴「っ！ …楠雄くん？」
『！！(ﾊｯ』
Aさんから離れた。
何をしているんだ僕は。
貴「どうしたの？」
『いや、あいつ何してくるか
分からないからな。危ないと思ったんだ』
貴「そうなんだ？ ありがとう」
『……すまない。この後、
用事があったの思い出した』
貴「じゃあ、一緒に帰れないね。
また、明日、楠雄くん」
『ああ』
Aさんの姿が見えなくなる。
廊下で一人、ピンク髪の男子は
自身の両手を見つめていた。
『……』
＿＿＿＿
＿＿
鳥「ハァ、ハァ…
斉木さん、どうしたんスかねぇ。
あれじゃあ、まるで嫉妬っスよ。
……って、ま、まさか斉木さん＿＿…… 」
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柏餅(プロフ) - 一気読みさせていただきました！最高すぎます!!! (2月17日 1時) (
レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
風神真優(プロフ) - はりーさん» ありがとうございます！途中までで短いですが楽しんで読んで下さい！ (2019年4月4日 14時) (レス) id: 9b71a59be1 (このIDを非表示/違反報告)
はりー - すごく面白くて、感動してしまいました！！次編も楽しみに読みます！応援してます！！ (2019年4月4日 13時) (レス) id: 6ad50ecc50 (このIDを非表示/違反報告)
風神真優(プロフ) - 夕さん» ありがとうございます。そろそろまた更新させて頂きますね〜。 (2019年2月11日 17時) (レス) id: 9b71a59be1 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - ファイトです！ (2019年2月11日 17時) (レス) id: 4cb630b68b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風神真優 | 作者ホームページ：http://id11.fm-p.jp/564/kazakamimayu/
作成日時：2018年2月25日 23時
