超能力者のクラスメイト【斉Ψ】

呼び方 ページ28

貴「え」


『好きなんだ。
＿＿コーヒーゼリーが』




貴「ん？」


『ん？』




貴「あ、コーヒーゼリー好きだったんだ。
じゃあ、持ってきて良かったんだね！」


そう、僕がコーヒーゼリー好きだと知れば
持ってくる物はコーヒーゼリーになるからな。



言いたい事が言えて良かった。


あと、気になるのが……



『Aさん、
無理に苗字で呼ばなくて良いぞ』


貴「！！」


『いつも名前、言いかけていただろ。
僕も呼んでいるからな。
名前呼びでも構わない』


貴「気付いてたんだ。流石だね」


最近になって、く…斉木くん、だったからな。

僕が名前で呼んでるから
合わせていいのか悩んだのだろう。

Aさんらしい。



貴「じゃ、私も名前で呼ぶね。
楠雄くん！」


『………』



＿＿良い。




貴「……ねぇ、楠雄くん」


『何だ？』



貴「……ううん、何でもない」



うおい！

何でもないじゃないだろ。
気になるだろ。



貴「……呼んでみただけ！」



そうか。←(ちょっと嬉しい)

ハッ


＿＿じゃない！
今の感じは呼んでみたとかじゃないだろ！


何で呼んだんだ？



心が聞こえてたら何なのか直ぐ分かるのにな。
聞こえないのは不便だ。


普通の人間はこんな感じなのか…？




今まで、物心ついた時からその人間の
言葉と思っている事が聞こえていた。

裏表が聞こえる事が当たり前だった僕に、
Aさん…

心が聞こえない人間が現れて……




＿＿なんだか普通の人間になれた気がした。



＿＿＿＿

おまけ



今の所で終わらせても良かったんだが
まだ文字数入るし、
突っ込む人が出てくるかもしれないので
念の為言っておこうと思ってな。



心が聞こえない人間は
Aさんだけじゃないと。


あのケツアゴ。
……あれはバカだから論外だ。




貴「い、いただきます」


初のコーヒーゼリーを口に入れた。



貴「！！！ 美味しい！！」


ぶわっとAさんの周りに花が咲く。


…可愛い。


本当に美味しそうに食べるな。




『良かったな(ﾌｯ 』


貴「！ 笑った…っ(ﾎﾞｿｯ 」

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