野獣化 ページ11
貴「斉木くん！」
声だけで誰だか分かる。
見れば間違いなかった。楠木さんだ。
『何の用だ？』
貴「いえ、特に用はないですけど
斉木くんを見かけたので来ちゃいました」
楠木さんは、ふふっ、と笑みをこぼす。
何なんだ、この可愛い生き物は。
ん？ 前は可愛いと思うなんて
あり得ないって思っていただろって？
ああ、思っていたな。だが、可愛いと
思ってしまうんだから仕方ないだろ。
まさか、うちの学校に
こんな可愛い人がいたとはな…
鳥「Aちゃーん！」
うわ、変態の幻聴がする。
ガバッ
変態が後ろから楠木さんに抱きついた。
『……』
僕は今蔑んだ目をしている事だろう。
貴「ははっ、鳥束くん、また？
もう、やめてよねー」
また、ってお前…
『そんなに楠木さんに抱きついてるのか』
鳥「だって、オレに構ってくれるの
Aちゃんだけですし、こうしても
あんまり怒らないですから！
あ、もしかして羨ましいっスか！？
羨ましいんですよね、斉木さん！」
他の奴は単にうざがられてるだけだろ。
鳥(斉木さん、ちょっ、聞いてます！？)
貴「……ん？ 鳥束くん、揺らしてる？」
鳥「えー？ 何の事っスか？(ﾊｧﾊｧ」
『やめろ！』
楠木さんから見えないからって
腰を振るな。
変態どころか野獣化してるぞ。
「てめぇ」
鳥束の腕を掴む男子達。
「おい。ちょっとツラ貸せや」
大勢の人に連れられていく鳥束。
その中に窪谷須と夢原も居たような。
だから、やめろと言っただろ。
貴「どうしたのかな？ 鳥束くん」
あいつは大丈夫だ。
親衛隊が罪に合わせて鉄槌を下し、
いや、おもてなしをしているだろう。
貴「あ」
僕を見て声を発する楠木さん。
『……何だ？』
貴「あの……少し、しゃがんでくれますか？」
考えてる事が分からず、さっぱりだが
少し屈み、楠木さんと同じ位の高さにする。
『こうか？』
貴「はい。そのままでお願いします」
楠木さんは僕に近付き、手を伸ばす。
顔が……近い。
貴「取れました！
睫毛、付いてましたよ？」
『…あ、あぁ。ありがとう』
貴「ふふっ、どういたしまして」
『……』
＿＿＿＿キスされるかと思った。
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柏餅(プロフ) - 一気読みさせていただきました！最高すぎます!!! (2月17日 1時) (
レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
風神真優(プロフ) - はりーさん» ありがとうございます！途中までで短いですが楽しんで読んで下さい！ (2019年4月4日 14時) (レス) id: 9b71a59be1 (このIDを非表示/違反報告)
はりー - すごく面白くて、感動してしまいました！！次編も楽しみに読みます！応援してます！！ (2019年4月4日 13時) (レス) id: 6ad50ecc50 (このIDを非表示/違反報告)
風神真優(プロフ) - 夕さん» ありがとうございます。そろそろまた更新させて頂きますね〜。 (2019年2月11日 17時) (レス) id: 9b71a59be1 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - ファイトです！ (2019年2月11日 17時) (レス) id: 4cb630b68b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風神真優 | 作者ホームページ：http://id11.fm-p.jp/564/kazakamimayu/
作成日時：2018年2月25日 23時
