【実.況.者】最低な君だけど (ページ3)

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2 ky side ページ3

俺はAが好き。
大好きだ。

だけど、中学生の俺は言った。
「Aは女として見たことねーわ」

男として最低なフリ方。
思っていなかったけど、素直になれないヘタレだって言い訳したいけど、これが現実。

素直になれないのは俺だけなんだな。
ごめん、A。

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それからは友達として、幼馴染みとして昔と変わらずの関係だが、俺はずっとAが好き。
きっとこれからもずっと。

Aを好きになったのは簡単なことで、スタイルも良くてモテて顔もかわいい。
その上、お人好しだけど優しくて明るくて。
Aを好きになる奴は俺だけじゃなかった。

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だけどいつからだったっけ。
高校生の時から、俺は変わった。
昼は学校をサボり、夜は女と遊び、俺の印象は一気に崩れた。

Aと会う時間はだんだんと減ったが、俺はずっと変わらない。
授業に出なくても、女と遊んでても、Aが隣にいると思っていた。
Aが好きだから、遊ぶ女をAと思って夜を過ごした。

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「なぁ、暑いからアイス買ってきてくんね？」

「まだ冬終わったばっかりだけど！？」

「いーじゃん、食べたいんだよ、買ってこい」

「分かったよ待っててね」

Aとは家が隣で、よくお互いの家を行き来して暇な時間を持て余している。
これが幼馴染みの特権ってやつだ。

でも、俺は素直になれない。
女として見れないと言ったあの日から
ずっと告白したいと思ってた。

Aに小銭を預けてサンダルを履くAを見る。
こんな関係いつ終わらしたらいいんだよ。
Aと一緒に居たいけど、もう好きだと思われてなかったらどうしよう。
いつかAに彼氏って言われたい。
Aの彼氏ですって言いたい。

そんなことまだ思ってくれてんのかな。

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Aが俺の家を出た。
Aは俺の好みを承知済み。
俺の好きな物を買ってきてくれると頭を撫でてあげる。
それだけが唯一できること。
今日もそれ狙いでパシらせた…なんて冗談。

1人で浮かれてLINEの通知が来て、今日は乗り気じゃないけど、顔をしかめてAにLINEした。

『違う子来たから帰っていーよ。アイスあげる。』

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大丈夫。
愛してるから。