貴方に会える日を。 (ページ40)

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39話ページ40

過去にきた。

貴「お父さん・・・？」

斉木くんの手を握る。

怖い。

怖い。

ただそれだけ。

貴「お父さん。」

父「A・・。来たんだね。

おかえり。」

声も何もかもがお兄ちゃんそっくりで、

貴「お父さん・・・！」

ふわっと、お父さんの胸に飛び込む。

父「大きくなったね、A。

それと、ごめん。いつの時代でも、僕はA

を傷つけてしまう。」

貴「うんうん。私は、お父さんの子でよかったよ。

お父さんのこと、大好きだよ。

だから、そんな事、言わないでよ。」

父「楠雄。楠雄は将来、Aと結婚する。

Aを、よろしくね。」

斉『あぁ。絶対、不幸にはさせない。』

空助「A。僕によろしく言っといてね。

大好きだから。

愛してるよ。

最愛の僕の可愛いA。」

そっとおでこにキスするお父さん。

もう一生、お父さんには会えないんだと、そう悟った。

空「おかえり。」

愛おしそうに私の頭を撫でる。

貴「お兄ちゃん・・・。」

きっと、私が斉木くんと結婚して、

お兄ちゃんが、私の知らない人と結婚する。

そして、私が生まれて、

お母さんを殺してしまう。

そのあと

絶対

お兄ちゃんとあって

お兄ちゃんをまた

たくさん傷つけてしまうんだろう。

でもこれは、決まったことだから。

私がどれだけお兄ちゃんのことが、

空助のことが好きでも、

この恋は結ばれないから。

この思いにそっと蓋をして、

もう二度と表に出ないように。