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side_you
「来週から男の子が一緒に住むことになったから」
そう父から告げられたのは昨晩のことだ。
ありえない、すぐにそう思った。
父の話によると、その男の子は両親が海外出張で留守にする間、うちで暮らすのだという。
女の子ならまだしも、男の子…しかも同い年で高校も同じだと言っていた。
年頃の女の子と男の子がひとつ屋根の下なんて、ありえない。
この事をクラスメイトに話しても、
「いいじゃん!イケメンならさぁ〜」
「それって、絶対に恋が始まるって!羨ましいなぁ!」
いやいやいや、そうゆう問題?
A 「だって寝起きとか見られちゃうんだよ?トイレもお風呂も共同だよ?!」
「気にしすぎだって〜、笑」
「そうそう、そのうち好きになっちゃうんだから、笑」
なんでそうなる?
イマドキの女子高生はお気楽でいいな…なんて。
「あ、でもダメか…」
「ん?…あぁ、そういえばアンタ…」
そうだ、
私にそんなドラマみたいな展開は待っていない。
だって…
「A、帰ろ。」
そう言って私に近づいてくるのは松村北斗、
私の恋人だ。
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作者名:さいか | 作成日時:2018年10月1日 22時