全部捨ててもいいよ。 (ページ21)

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とあるブログ① ページ21

私にとってムラサキといえば、のえみゅの印象が強かった。

あの2人がこの曲か、と思いつつも聞いたら泣いた。儚すぎる。

そんな思い出の曲をAが歌っていた。

儚げかと思えばガツガツ踊る。でも歌う。ビビるほど上手い。レベチ。

所々、多分振り付けのせいなんだろうけど、美勇人に重ねてしまっていた。

Aのダンスは美勇人が得意なジャンルとはまた違うんだろうけどそれでも、この2人がどうも結びついてしまう。

かと思えば、Aがこの曲を選んだのはのえみゅのムラサキを見たかららしい。なんなんだもう。

この一件以来私は佐々木Aというアイドルが気になってしょうがなかった。

次の舞台は絶対行こう。そう思いながら東京に戻った。

それから数日、美勇人、もといLove-tune全員の退所が発表された。

あんなに泣いたのは人生で初めてだったと思う。一緒にいてくれた友人をもらい泣きさせるくらいには酷い涙だった。

ずっと好きだった人が事務所を辞める。
大好きなラブの皆が、数時間後にはアイドルじゃなくなる。

私に残されたのは、
誰かに降りるか、
Travis Japanを応援し続けるか、だった。

オタクを辞めるという選択肢は自然となかった。

だけど、せめて美勇人が辞めるまでは、森田美勇人のオタクであろうと密かに誓っていた。

そんな私に舞い込んだ今回の加入。

きっとこれもまた運命なんだろう。

美勇人とAを重ねていないか？
そう聞かれたら私は躊躇いながらもイエスと答えるだろう。

それが悪い事だとは思わない。

本人は複雑かもしれないけど。

でも私は、Aなら、美勇人の夢を叶えてくれるんだと信じている。

最強の7人と、夢のハリウッドまで行けると信じている。

奇しくも彼女のペンライトの色が白になるのは、偶然か、はたまた私の好きな運命か。