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真っ赤に充血した目はしっかりと私を捉えいて目が合ってしまった。
ミツケタ…
口は動いていないはずなのに声が聞こえた。
いや、口角だけはニタリと上がっていた。
その声が聞こえたのと同時に、弾かれるように私は走り出していた。
ズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズル…
背後で何かを引きずる音が響いて耳に纏わりつく。
その音のおかげで完璧に追いかけられているのが分かる。
必死で走ってはいるが、なかなか引き離せないようだ。
ここがどこで、この先がどうなっているのかわからないし、闇雲に走っていてはそれこそ命取り。
それでも逃げなければあの女の人に捕まって、その後どうなるかなんてなんもなくの予想は出来る。
なってほしくない予想をしてしまい少し吐きそうになる。
嘔気を起こしつつでも、無理に走った。
貴『っは…』
こんなわけのわからないところに1人で走っててわけのわからないモノに追いかけられて…。
気が狂いそうだった。
長い廊下を走っていると視界の端に階段が見えた。
私は迷わず駆け下りる。
まだ下へと続いているようだが振り切るために別の階段から降りようと、とりあえずはこのフロアで止まる。
足が悲鳴を上げている。肺が酸素を求めてる。
それでも走り続けてやっと、背後から聞こえていた嫌な音が聞こえなくなったので女の人から逃げ切ったんだと分かって、何の教室かも確認せず、たまたま扉が開いていたこの教室に入り扉を閉めていた。
扉から離れて壁際までくるとズルズルと座り込む。
貴『っぁ…はぁ…はぁ…』
息を整えようと心臓辺りを押さえる。
そしてふと、もう片方の手を見た。
貴『武器…』
そういえば持ってたんだ…、すっかり忘れて逃げていた。
だけど逃げて正解だったかもしれない。
あの女の人に物理的攻撃が効果的なのかもわからないし、もし腕力が向こうの方が上ならこの棒を掴まれててしまえば私は終わってる。
それでも…
貴『ないよりマシか…』
大分息は整ってきた。
少しこの教室を調べてからまた外に出てみようか、それともこのままずっとここに…。
とりあえず調べてからその後の事を考えよう。
そう思って立ち上がる。
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サイガ(プロフ) - 睡-ｽｲ-さん» コメントありがとうございます。頑張って修正しますのでお楽しみにお待ちいただければと思います。 (2019年11月7日 22時) (
レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ- - サイガ様の脱出シリーズ、書作の更新時からずっと楽しく拝見させていただいてます！修正などって大変ですよね、再構成から入りますし…ゆっくり、サイガ様のペースで構いませんので更新、完成を楽しみにしています！！ (2019年11月7日 11時) (レス) id: 471e0d1ff2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - LiLiToさん» コメントありがとうございます。今修正を行っているため鍵付きにしております。 (2019年10月4日 7時) (レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
LiLiTo(プロフ) - この作品の２と３が鍵付きなのですが解除パスってないのでしょうか？ (2019年10月3日 5時) (レス) id: 41e08bc415 (このIDを非表示/違反報告)
CHIHO(プロフ) - 全然大丈夫です！ゆるりと気長に待ってます！！ (2019年8月30日 9時) (レス) id: 6e1910104e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サイガ
| 作成日時：2015年7月20日 22時
