脱出ゲーム【憎悪と悲壮の校舎】

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でも情報交換はしたいかな…。
そう考えてしまうところ、やっぱり私は自分勝手だとまた1人勝手に落ち込んだ。


赤「分かりました。こっちで次の行動を決めまた知らせに来ます」


赤司君は何も言わずここに残る事を認めてくれた。


実「Aさん、また傷口が開くから大人しくしてるのよ？」


和成や玲央、黄瀬君は何か言いたげだったけど言葉を飲み込んで伝えることをやめていた。
今は何も聞きたくもない。
わがままで自分勝手な私に優しい言葉をかけられると、きっと泣いてしまうと思う。
私は静かにみんなを見送った。



誰かがここに来るまで時間はあるだろうし、少しでも何か情報を得よう。少しでも役立とう。
そう思って立ち上がった。
傷は少し痛いが歩けないほどではないからきっと大丈夫。
ガラガラガラと扉をスライドさせれば音が鳴る。
音が響いて内心ドキドキしたけど、左右確認してみると化け物は見当たらない。
ホッと一息ついて保健室を出る。
まずは、自分の知りたいことを知るために向かいたい場所へ行く。


「おい」


すると突然、後ろから声をかけられ肩がビクッとなった。
誰？なんて考えなくても声で分かってしまった。
ゆっくりと後ろを振り向くとそこには黛がいる。
どうしているの？


黛「どこに行くつもりだ」


貴『あ…ろ、6年の教室。調べたいことがあるから…』


黛「だったら1人で行こうとすんな」


貴『…団体で動くの苦手って知ってるでしょ？』


黛「ああ」


貴『…黛も1人で行動していいの？』


黛「まあ、良くはねぇだろうな。だけどあいつらにとやかく言われる筋合いはねぇよ」


そういうものなのだろうか？
まあ、自分の意思で動くのが一番なんだろう。
黛は誰かの指示に従って動くようなタイプではないのは知ってる。


黛「それに、月城も1人で行動してるだろ。赤司のヤツがまた来るって言ってたのに」


貴『私は別にみんなの仲間じゃないから…』


黛「あいつらは仲間だと思ってんじゃねぇのか」


貴『…どうだろ』


黛「とりあえず行くか」


あっ、黛も一緒に行くんだ…。
なんて、少し驚いていると先を歩いていた黛が振り返った。


黛「何やってんだ、さっさと行くぞ」


貴『う、うん。ありがとう』


黛「別に。俺はさっさとこんなところから出たいから動いてるだけだ」


貴『うん』


でも、それでも着いてきてくれるならありがとうで間違いないと思う。
私はこれ以上何も言わず、黛と2人で6年の教室がある校舎へと向かった。

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