33 ページ34
赤「さて、月城さんが出て行った後ですが…」
カーテンを開けると高尾君と黄瀬君は正座で反省の空気で、そのまま話を聞く感じになっていた。
あとで足痺れて立ち上がる時、子鹿になるんだろうな…。と思っただけで助け舟を出すつもりはない。
私は椅子に腰掛け赤司君からの話を聞く事にした。
私が出て行った後、少しして誠凛と海常と桐皇と霧崎のメンバーが校舎の散策に出たそうだ。
桐皇と霧崎はそれぞれ2人ずつしかいなかったので合同で共に行動したらしい。
誠凛、つまり伊月君、火神君、黒子君は応接室で私と会って共に給食室へ行き、黒子君は…
貴『戻ってきてないの？』
赤「残念ながら…」
私が諦めずにダクトの奥へ進めば何かわかったかもしれないのに…。
ギュッと拳に力が入る。
赤「自分を責めないでください。伊月さんから話は聞いてます」
貴『でも黒子君を助けられなかった』
私は助けてもらったのに…。
私は助けられてばかりで何もしてあげられない。
赤「話を進めます」
海常の黄瀬君、森山君、小堀君は西校舎2階から散策を始め、ほとんどの教室は開いてなかったらしく、【1-1】【2-2】【2-4】の教室は開いていたから中を調べたらしい。
そこで見つけた物は【2-1】の鍵と黒いカード。
そのカードを見せてもらうとそこには…
《生まれ持った才能ならもっと大切に使えよ！才能に恵まれない俺が惨めになる》
そう書いてあった。
貴『…』
実「どうしたの？Aさん」
貴『…いや、このカードの主が…悲しそうだと思っただけだよ。話の腰を折ってごめんね。赤司君、話を続けて』
赤「わかりました」
カードを見つける度に思うのだが、これは何のために書いて何のために置かれてあるのだろうか。
ここを出るためのヒント？
それとも何か別の意味を持っているのだろうか？
カードについてはひとまず置いておき、赤司君の話を聞く。
桐皇と霧崎は東校舎2階から散策を始めたらしい。
【3-2】【3-3】【4-1】の教室は開いたが、他は開かなかったそうだ。
そして…
赤「桐皇では桜井君、霧崎では山崎さんが触手に連れて行かれました」
貴『桜井君が！？』
【山崎さん】が誰なのか知らないが、桜井君は分かっている。
関わりを持ったからには、桜井君が連れて行かれたと聞くとそれなりに気にもなる。
貴『…まだ戻ってない？』
赤「はい」
早く見つけられたら…。
でも、どこに行けばいいのか、どうすればいいのかわからない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サイガ(プロフ) - 睡-ｽｲ-さん» コメントありがとうございます。頑張って修正しますのでお楽しみにお待ちいただければと思います。 (2019年11月7日 22時) (
レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ- - サイガ様の脱出シリーズ、書作の更新時からずっと楽しく拝見させていただいてます！修正などって大変ですよね、再構成から入りますし…ゆっくり、サイガ様のペースで構いませんので更新、完成を楽しみにしています！！ (2019年11月7日 11時) (レス) id: 471e0d1ff2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - LiLiToさん» コメントありがとうございます。今修正を行っているため鍵付きにしております。 (2019年10月4日 7時) (レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
LiLiTo(プロフ) - この作品の２と３が鍵付きなのですが解除パスってないのでしょうか？ (2019年10月3日 5時) (レス) id: 41e08bc415 (このIDを非表示/違反報告)
CHIHO(プロフ) - 全然大丈夫です！ゆるりと気長に待ってます！！ (2019年8月30日 9時) (レス) id: 6e1910104e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サイガ
| 作成日時：2015年7月20日 22時
