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きっと基本彼はいじられキャラなのだろうね。
それにしても、なんなんだこの茶番劇は。
言いたいことが全く見えてこない。
貴『…それで?何が言いたいの?』
「つ、つまり俺が言いたいのは信頼し合ってここからみんなで出ようってことッス!」
と、清々しい笑顔で言う。
貴『…女の子を信用してない、仲間は信用してる。なら、女で仲間じゃない私は敵。分かりやすくていいね。私の事信用してないんじゃないの?なんで優しくするの?なんで一緒に協力しようと思うの?』
理解出来ない、彼らの行動もその言葉も。
どうして私に、私なんかに…
「逃げろって言ったッス」
貴『…え?』
予想外の答えに驚く。
一体何の事なのだろうか?
「自分はあんなにボロボロで逃げられない状態だったのに、自分のことより他人を気にかけて月城さんは優しい人って思ったッス。だから俺、この人は大丈夫って思えたんスよ」
なんだその単純思考。
おたくのチームメイトは大丈夫?と視線を他の2人に送れば苦笑いが返ってきた。
「自己紹介がまだッスよね?てか、俺のこと知ってるッスよね?」
さも当たり前、みたいな顔をされるけど、私は彼の事を知らない。
知り合いだった感じはないが、有名人なのだろうか?
貴『知り合いでもなければ自己紹介がまだのはずなのにお前の名前を知るわけないでしょ。私はエスパーか』
「マジッスか!」
京都では知名度が低いのかな?とかボソボソ呟き出した。
本当にこの子は何が言いたいのだろうか。
「俺は森山由孝!月城さん、俺はこんなわけのわからない世界に迷い込んでしまったけど、それは君と出会うための世界だったんだ!俺は君という世界に迷い込んでしまったんだ!」
貴『…はぁ』
両手を握られて熱弁しだす森山君。
怖い、この人…。
森「これはきっと運命だ!俺は月城さんと出会うための!」
「森山、ちょっと落ち着こうな?月城さんが引いてるぞ。…あ、俺は小堀浩志です」
「黄瀬涼太ッス!モデルやってるんス!」
貴『…月城A。とりあえず森山君はその手を離そうか?今すぐに』
森「例え離れていても俺達は赤い糸で!!」
黄「森山先輩、その内通報されるッス…」
自分のチームメイトが通報されるなんて嫌だろうな。
私だって通報なんてしたくない。
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サイガ(プロフ) - 睡-スイ-さん» コメントありがとうございます。頑張って修正しますのでお楽しみにお待ちいただければと思います。 (2019年11月7日 22時) (レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
睡-スイ- - サイガ様の脱出シリーズ、書作の更新時からずっと楽しく拝見させていただいてます!修正などって大変ですよね、再構成から入りますし…ゆっくり、サイガ様のペースで構いませんので更新、完成を楽しみにしています!! (2019年11月7日 11時) (レス) id: 471e0d1ff2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - LiLiToさん» コメントありがとうございます。今修正を行っているため鍵付きにしております。 (2019年10月4日 7時) (レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
LiLiTo(プロフ) - この作品の2と3が鍵付きなのですが解除パスってないのでしょうか? (2019年10月3日 5時) (レス) id: 41e08bc415 (このIDを非表示/違反報告)
CHIHO(プロフ) - 全然大丈夫です!ゆるりと気長に待ってます!! (2019年8月30日 9時) (レス) id: 6e1910104e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サイガ | 作成日時:2015年7月20日 22時