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そんなことを思っていると視界の端で誰かがこちらに近づいてきているのが見えてそちらを見た。
後ろに黛がいるからあの人が【実渕】なのだろう。


黛「月城、実渕に包帯巻いてもらえ」


貴『うん、呼んできてくれてありがとう。えーと、実渕…さん?』


一瞬だけ躊躇った。
これは「君」で正解なのか「さん」で正解なのか…。
綺麗な顔立ちで女性なのかとも思ったけど身体つきは男性。


実「洛山高校2年の実渕玲央よ。玲央って呼んで」


と、最後にウィンク。
恐らく綺麗な男性って事で間違いはない。


貴『…うん、よろしく』


高「それだけですか!?」


どうしてそこで高尾和成君が驚いて大声を上げるのだろうか?


貴『いや、包帯巻くの玲央なんでしょ?だったらよろしくで間違いではないでしょ』


実「あら、名前を教えてはくれないのね」


貴『高尾和成君の時も思ったけど黛から名前教えてもらってないんだね』


高「えっ!ちょっ!フルネーム!?俺のことは和成でいいですよ!」


隣でワイワイ騒ぐのは、頭に響いてさらには傷が痛むからやめてほしい。
彼がそう言うなら今後、彼を呼ぶ時には和成と言おう。



それよりも、黛に助けを求めようとしたが面倒事は御免だと言わんばかりにこの場から離れてしまった。
あいつ、私を見捨てやがった。
後で嫌味の一つでも言ってやろう。


貴『私の名前は月城A、よろしく』


実「黛さんから3年生とだけ聞いてるわ。よろしくね、Aさん」


ニコリと微笑まれても私は軽く頷き返すだけ。
3年生って学年教えるなら名前もみんなに伝えておいてくれた方がありがたいのだけど…。


貴『それじゃあ早く包帯を…』


実「ええ、でもここではダメよ?」


パチッとなんだか可愛らしい星が飛んだようなウィンクをする玲央。
ここじゃダメって…。
少しポカンとなっていると急に玲央が私を抱き上げた。


貴『んなっ!ちょっ!ちょっと!お、お!降ろして、玲央!』


いきなりだったから羞恥が大きくてバタバタしていたら急に頭がクラッとした。
今の私は身体に血が足りてないんだった…。


高「えっ、急に大人しくなったんですけど…。実渕さん、何したんですか?」


実「なんでそうなるのよ!Aさんは今、血が足りてないから貧血起こしてるのよ!」


それをわかっているなら、もう少し声のボリュームを下げてくれ…。

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サイガ(プロフ) - 睡-スイ-さん» コメントありがとうございます。頑張って修正しますのでお楽しみにお待ちいただければと思います。 (2019年11月7日 22時) (レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
睡-スイ- - サイガ様の脱出シリーズ、書作の更新時からずっと楽しく拝見させていただいてます!修正などって大変ですよね、再構成から入りますし…ゆっくり、サイガ様のペースで構いませんので更新、完成を楽しみにしています!! (2019年11月7日 11時) (レス) id: 471e0d1ff2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - LiLiToさん» コメントありがとうございます。今修正を行っているため鍵付きにしております。 (2019年10月4日 7時) (レス) id: 9c794300d7 (このIDを非表示/違反報告)
LiLiTo(プロフ) - この作品の2と3が鍵付きなのですが解除パスってないのでしょうか? (2019年10月3日 5時) (レス) id: 41e08bc415 (このIDを非表示/違反報告)
CHIHO(プロフ) - 全然大丈夫です!ゆるりと気長に待ってます!! (2019年8月30日 9時) (レス) id: 6e1910104e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サイガ | 作成日時:2015年7月20日 22時

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