自分で掴む（改) (ページ12)

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エ「テストは？」

食用(ぼくら)に教育は必要ない。むしろ鬼にとっては危険なはず…

それに多分、年齢や成績(スコア)が”肉”の等級(ランク)に関係してる

でも

エ「なんで？テストでいい点取っても肉はおいしく…ならないよね？」

ノ「わからない」

わからないことだらけだ

ノ「ハウスを…世界を…僕らは知っていたつもりで何も知らない」

今(・)！！外はどうなっている！？

ノ「———思えば、21世紀も半ば……なのにテレビどころか、ラジオもない。
　檻の内側は時代錯誤のつくり物(・・・・)だ」

知っているのは、鬼が揃え整えた…箱庭(セカイ)

本当の世界は、「外」は未知！！

知らなければ、そして逃げなければ…！！

ノ「今はまず、ママより…ママより先に手を打ちたい。わかることから片付けよう。
　情報を整理しよう。コニーの前がハオ、その前がセディ。今までの周期から考えて、次の出荷(・・)は
　恐らく最短で2ヶ月後。それまでに全員で脱出できる方法を考え出さなければならない。
　敷地を簡略に表すと…」

ノーマンは枝を使って地面に絵を描く

ノ「ハウスを中心に「門」、そして周りを囲む「森」。
　まずは出口、「門」か「森」か」

エ「———…森からだ。門は出荷時以外閉まってる」

ノ「うん、それに開くときには鬼がいる」

エ「次に”時間帯(じかん)”。ママがいない「出荷の夜」か、私達が自由に屋外(そと)へ出られる「昼間の
　休み時間」」

ノ「出荷の夜はダメだ。必ず1人が犠牲になる」

エ「———だね」

ノ「第一夜は年少者とAが起きていられるか心配だ」

エ「だね(笑)」

ノ「決まりだ。昼間森を抜けて外に出る。
　それが可能かどうかは、森(こ)の先がどうなっているかによるね。
　行こう、行って確かめよう」

森の柵を飛び越え森を抜けるために走る

ノーマン…

ノ「ﾎﾞｿママ…」

そう言葉にしたあの時、ノーマンの手、震えてた

平気なはずない。ママは私達にとってたった1人の(・・・・・・)母親だったのだから

ノ「(恐ろしい…)」

ママこそ顔に出していない、今まで1度も！

今朝も何一つ変わらない穏やかな笑顔。あの笑顔の裏で何人の子供を死へ導いてきたのか

ママは敵。鬼の冷酷な支配下