＿03. ページ16
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俺は目を見開いた。
その瞬間、スローモーションのように時間が進み出した。
ゾム･アイザックが新しいガーガルを生み出し、俺の首を掻っ切ろうと振り上げている。撃たれた衝撃で、俺の体がゆっくりと後方に倒れ始める。
撃たれた肩には痛みはなかった。弾丸が直撃したのは幸い左肩──義手の方だった。出血もしていないし、痛覚も働いていない。だが、当たりどころが悪かったのか、左腕が動かせなかった。
俺は周囲を見渡す。
一体どこから、どこから撃たれたのか。誰が撃ったのか。この場にはアイザックの気配しか感じなかった。アイザックとラグナーの他に仲間がいたのか。
頭の中で巡る思考を置き去りにして、ゆっくりと進んでいく一秒の間、目先に映った人物の姿に思わず目を疑った。
その人物は、男はアサルトライフルを構えていた。
それはNormal型だった。
政府が開発したNormal型の1つ、「インファノン」
恐らく俺の肩に弾丸を打ち込んだのはあの男だろう。
「…チッ……エーミール･ラグナー…！」
俺は奥歯を噛み締める。
その時、スローモーションで進んでいた時間が急激に加速する。ゾム･アイザックのナイフが俺の首を切り裂く寸前だった。俺は咄嗟に体を捻り、奴の攻撃を回避すると、アイザックから距離をとる。そして2人の様子を伺う。
「──っ、！！」
だが、そんな俺に休息などなかった。アイザックは突発的に距離を詰め、容赦なくもう一度首を掻っ切ろうとしてくる。ラグナーもそれを援護するように弾丸を俺に撃ち始める。
それは見事な狙撃だった。アイザックには一切当たっていない。確実に俺の手や足を狙ったような狙撃。俺はその両者の攻撃をギリギリ避けながら、舌打ちする。
ダメだ。ゾム･アイザック1人だけならまだ互角とは言わずとも戦うことができた。だが、それはエーミール･ラグナーが戦闘不能な人間だった場合だ。しかし、今あいつはインファノンを使ってアイザックの援護に回っている。
俺は奥歯を噛み締め、アイザックに不意打ちをする。少しでも早くこの場から逃げなければ、俺の命は無い。そう思っての判断だった。ほんの少しこいつの隙さえできれば──俺の思惑通り、奴は突然の攻撃に気を取られ、動作が鈍る。
俺はそれを見逃さなかった。その瞬間、ユーフォガルドを振り回し、自分の周りの樹木を切り倒すと、道を封じる。そして待つことなく、その場から走り出した。
何が善人だ。何が虫も殺せない脳内お花畑だ。
完全に油断していた。これは俺が悪い。噂に踊らされ、相手を舐めていた。
「アレは、守るためなら人だって簡単に殺せるタイプの人間だ」
あぁ、報告書の内容を変えなくては。
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灰月蓮也(プロフ) - 最終的に兄弟対決になってフィラが負けて「これで革命は終わりだ｡､､､ありがとう｡お兄ちゃん」って言って死んでくれたら僕が嬉しい｡性癖に刺さる｡大好きです｡ (2022年9月1日 21時) (
レス) @page5 id: c79d198a7a (このIDを非表示/違反報告)
AINAIN819(プロフ) - 続編ありがとうございます！！内容が深く面白くめちゃくちゃ好きです！これからも頑張ってください！ (2022年8月27日 9時) (レス) @page5 id: 774cbd6690 (このIDを非表示/違反報告)
しきれさん(プロフ) - 続きだ…！！めっちゃ嬉しいです！更新頑張ってください！！！！ (2022年8月25日 23時) (レス) @page5 id: bb34574bf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまやみ。 | 作成日時：2022年8月25日 10時
