狂犬 22 ページ10
次へと向かって歩いていると、前方にピンクのジャージのほぼ巨人団体が見える。
中には平均的な身長の方がいるけど、あの中ではチビに見える。
あのメンバーキャラが濃いからな…。
本人の前でチビと発言するのはやめておこう。
貴『紫原！』
紫「あれ〜？Aちんがいる〜」
こっちはこれでも必死なんだが、間延びした声に気が緩んでしまいそうになった。
ダメだ、ダメだ、しっかりしないと。
だが、遠近法により少し小さく見えていた彼らが、近づくことにより段々背丈が大きく見えてくるのは、ある意味恐怖である。
巨人どもに囲まれる…。
劉「神楽坂！やっぱりここは死後の世界アルか！？私達は死んだアルね！？」
福「走り込み中に死ぬヤツがあるか。どうせ全員で変なのに巻き込まれたんだって。何度言えばいいんだよ」
岡「それでも聞きたくなるじゃろ！！ここはどこなんじゃ！神楽坂！！」
劉「うるさいモアラ、さっさと檻に帰るアル」
岡「ひどっ！」
氷「そんなことよりここはどこなんだい？」
そんなことよりって…。
平均以上の高さを持つ集団は、騒がしさも平均以上だった。
こんなところでギャイギャイ騒いでないでさっさと民宿に戻っていただこう。
お引き取り願おう。
貴『遊んでる場合じゃないです。今民宿には桐皇、秀徳、洛山、霧崎がいるのでみなさんも早く戻ってください』
福「それって全員でここから出るってことか？やっぱここ、俺らの知る場所じゃねぇんだな？」
貴『霊界、まあ死後の世界に近いですね』
このまま生きた人間が長居していれば、本当に死者の仲間入りとなる。
私はそんなの御免だし、みんなもそんなのになりたくないだろうから、みんなでここから脱出するよう手立てを考えている。
死者の仲間入りになりたい人は、どうぞ引き止めないのでそのまま残っていてください。
貴『私は他の高校の人を探しに行くので早く民宿に…』
氷「それって俺もついて行っていいかな？」
出たよ、好奇心旺盛なヤツ。
私は早く民宿に戻れって言ってるんだが…。
貴『もう一度言いましょうか？民宿に戻ってください』
紫「…Aちんがそんな必死ってことはヤバイじゃん。俺はさっさと民宿戻ろ〜。Aちん、真顔で怒ってるし」
紫原は私の気持ちを理解したようで、早々に引き返していく。
普段から私の気持ちを理解してほしいものだ。
何故こんな時ほど理解が早いんだろうか？
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レイ - 完結おめでとうございます。続編楽しみにしています。 (2019年1月2日 19時) (
レス) id: d739f229f9 (このIDを非表示/違反報告)
神代(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に素敵な物語でした！気まぐれ彼女も楽しみに待っています！ (2017年11月17日 13時) (レス) id: f49ce96779 (このIDを非表示/違反報告)
如月レン - 完結、おめでとう御座います。最後は、少し涙が出ました。更新、お疲れ様でした。続編、今から読みます。 (2016年8月19日 17時) (レス) id: 84fcaaee34 (このIDを非表示/違反報告)
たにやん(プロフ) - 完結おめでとうございます。いつも楽しみに読ませてもらってました。続編、期待しています！ (2016年8月12日 0時) (レス) id: 5939541d69 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - ｢気まぐれ少女｣の完結おめでとうございます!!サイガさんの作品はどれもおもしろいので、いつも更新されるのを楽しみにしています!!気まぐれ彼女も更新頑張って下さい。ファイトです(*^_^*) (2016年8月10日 13時) (レス) id: 8ed0b679fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サイガ
| 作成日時：2016年7月11日 20時
