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おかしいだろ。
それだけの志を掲げて３年。
評価が上がって来てない。
志だけ立派で無能なのか、世間知らずのお坊っちゃまなのか？
彼を見ると悔しそうに唇を噛んでいた。
その社長のせいではないのか？
気にはなるがこれ以上、下手に口を挟んで巻き込まれたら面倒だ。
早々に話を切り上げて帰ろう。
「教えて下さい」
遅かった。
何やら困ってるであろう村人を智がほっとける訳ない。
「巫女様……」
「俺に出来る事があれば手伝います」
呆然としてる場合ではなかったのに。
言っちゃったよ、この巫女様。
「巫女様、ありがとうございます。
実は……」
よくある話だった。
隣町にある敵対する家のせい。
何かと邪魔をしてくるそうだ。
ただ、そこの息子とは仲はいいらしい。
そして持ってる思いも同じなんだそうだ。
こちらは父親が亡くなり息子は行動に移す事が出来たが向こうはまだ父親が健在でここが気に入らないと何かと邪魔をしてくる。
向こうの父親は隣の町を牛耳っているだけあってズル賢く真面目が取り柄な純朴そうな彼では対応がどうしても後手に回ってしまう。
横槍もあってなかなか評価は上がらない。
「それと確認は出来ていないのですが、その家にも村人がいるように思います。
あり得ない場所であり得ない火事が起きる事がしばしばあるので」
炎の精霊を持つ村人？
翔さんのお父さんか。
思わず翔さんを見た。
これでもかって程目を見開いてる。
たった１人、情報がなかった村人。
それがここで聞けるなんて。
よかったね、翔さん。
だったらやる事は唯１つ。
助けに行こう。
しかも悪事の手伝いをさせられて。
許せない。
そこへノックの音がして扉が開く。
入って来たのは20代後半だろう青年。
「お待たせして申し訳ない」
いや、こんな時間に不法侵入して来たのは我々だから全然悪くないんだけど。
それにしても確かに優しそうで人の良さそうな人だ……ほっとけないか。
「勝手ながらこちらの事情を話させて頂きました」
「ああ、恥ずかしいな」
頭を掻きながら1人掛け用のソファーに座る。
「色々町の為にと思ってやってるんですけどね。どうにも邪魔されて上手くいかないんです」
眉毛を下げほとほと困ったって顔をする。
本気で困ってるんだな。
「向こうの息子さんとは仲がいいんですよね」
「はい」
お、翔さんが復活して来た。
そして何か思い付いた？
「その人と話がしたい。
事と次第によっては手は貸せます」
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蒼羽(プロフ) - ふーちゃんさん» コメントありがとうございます。はい、完全現実逃避のための作品です。浮気する気力もなく細々と姿は勿論、影すら見えない担を待つ時間を潰すのに書いてます。復活を信じて……今後ともよろしくお願いします。 (7月30日 17時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
ふーちゃん(プロフ) - 初めまして。幾つかの作品を読みました。こんな風に想いを小説に昇華させて、彼らの帰りを待つ方が居るなんて。時折ひどく彼らを求める自分が居て、持て余す自分がいます。なので彼らに出会える作品は大切に大切に読ませて頂きます。 (7月30日 11時) (レス) @page50 id: e3499cb720 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - ともさん» 作品毎にコメントありがとうございます。本当に嬉しいです。設定は暗めが多いんですけどね、話は何故か重くもシリアスにもならなくて……自分の文章力のなさが恨めしいです。それでも書くのはやっぱり楽しくてこれからもネタがなくなるまで頑張ります。 (2021年2月17日 22時) (レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 悲しくて辛い智くんの過去と現実。でも、4人と再会して「智」として生きていける事の喜びと幸せがとっても嬉しかった。穏やかな日々がずーっと続きますように(｡>人<) (2021年2月17日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年8月15日 2時
