２１ ページ21
side 雅紀
深夜……
「父さん……雅兄……」
………潤？？
「限界………俺、自分の部屋で寝る」
翔兄と一緒……は無理だったか？
「腕や足なら我慢できた……眠れないけど。
でも全身……乗って来られたから………無理。
安全確保したいから部屋に逃げるよ」
ご愁傷様。
それは仕方ないな。
今の今まで眠れてなかったんだろうな………潤ってば、ふらふらしながら家の中に入って行った。
旅行の時、広い和室で布団並べて寝ると人を乗り越えて行く時があるからね、翔兄は。
誰もいなけりゃいないで何処までも転がって行くしさ。
翔兄の寝相は……無形文化財に値する。
だから双子の近くでは寝せられない。
翔兄に乗られたら潰されてしまう。
あんなちっこい体なんだもん。
そしてそんな翔兄の隣は漏れなく俺。
俺なら翔兄を押し返せるからだって。
確かに押し返すし、何なら蹴り飛ばす。
俺だって潰されたくないからね。
自分を守るためなら、やるしかないだろう。
そして潤を見送って携帯で時間を確認した。
………３：14
朝……潤は起きれないだろうし、起こせないな。
多分…この時間まで全く眠れてないだろうからね。
仕方ない……責任持って翔兄に手伝ってもらおう。
って事があって翔兄に子どもたちを託した。
１度、昨日の昼間にやられてるから大丈夫だろうと、翔兄１人眠るテントに子どもたちを誘った。
するとトリプルジャンピングアタック目覚ましが華麗に決まった。
「「あっしゃっよぉ〜、おっきっよぉ〜」」
でも可愛いモーニングコールでしょ？
これで完全に目が覚めるだろう。
目が開いて３人の顔が見えるなり………デレる翔兄に子どもたちを託して俺は父さんを手伝いに行く。
「父さん、何すればいい？」
「ホットドッグ焼き出してるしな。
潤にも声かけとけ。
朝ごはんは食べたいだろ」
子どもたちは顔洗って着替えたら食べるモードに移行しちゃったら待ったなしだ。
「わかった。
子どもたち連れて行ってくるよ」
「お手柔らかにな」
「それは………あの子たち次第でしょ？」
一応……『優しく起こしてね』とは声をかけるけど。
彼らの優しくは……どの優しくなのかは不明……予測不可能だからね。
家に入るとちょうど顔を洗い終えてお着替え中だったパジャマを脱いだすっぽんぽんマンたち。
「服、着たら潤を起こしに行こうか。
起こしてくれる？」
「「おこぉすぅ」」
「じゃ、早く服着ようか」
「「あい」」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 137人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼羽(プロフ) - 青子さん» コメントありがとうございます♪ いつも励まされております。こんな父…いたら尊敬モノです。付き合わされる兄ずは戦々恐々してますが。双子のために頑張ってます。今回、大騒ぎ？だったので次章はまったりとしたお話にしようかな…とは思ってます。 (7月25日 18時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - どんどん成長する子どもたちが、これからも楽しみです。そして他のお話も大好き♪これからもまた素敵なお話を楽しみにしていますね (7月25日 11時) (レス) @page50 id: 80e1e60bd3 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 蒼羽さん、いつも素敵なお話をありがとうございます。お庭のお祭り楽しそうですね(参加したいw)。お父さん、なんでもできちゃう方で、子ども達もお父さん全力でいろんな経験ができて良いですね。双子ちゃんも太郎ちゃんもまた明日が出来てエライ！ (7月25日 11時) (レス) @page49 id: 80e1e60bd3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - aracick5963さん» コメントありがとうございます♪ 大宮父、子どものためなら全力本気です。先祖が地主だったようです。普通に仕事もしてますが、土地も転がして活用してます。家賃収入で基本生活していけます。父の給料は子どもたちのために使うポケットマネーです（笑）そんな裏設定。 (7月9日 16時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
aracick5963(プロフ) - お家キャンプからのお家縁日楽しみすぎます。大宮父さんの本気がすごい！そして諸々の屋台がひろがる庭の広さよ🤣 (7月9日 1時) (レス) @page28 id: 4219fda75e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼羽
| 作成日時：2023年5月31日 11時
