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「ここだったね、潤。
おまえと出会ったの」
うん……ここだ………ここで潤は倒れてたんだ。
「潤…………行きな。
自分の行きたい場所に。
いるべき場所に」
そう言いながら……俺の方が離れ難くて潤を抱き締め……頭や背を撫でる。
「もう……怪我すんなよ。
また助けてやれるとは限らないからな」
ああ……この艶々もふもふの毛……離したくない。
真冬にこそ欲しい毛だよな。
冬に来てくんないかな。
一緒に寝たら絶対気持ちいいだろ。
「さぁ……行けよ。
おまえのいるべき所へ」
離れ難いけど……必死に体を離し……その綺麗な瞳を見詰める。
すると……潤は俺の唇を舐めた。
くそ……可愛いじゃねぇかよ。
でもさ……潤は……………………行っちゃったんだ。
林の中に………１度も振り向かず。
俺が想ってた程……おまえは俺の事、想ってはくれてなかったんだな。
寂しいよ。
「仕方ないよ。
やっぱり野犬だったんだって事さ。
全ての犬が人間に懐く訳じゃないしね」
「だよね……窮屈な思いもさせたしな」
「カラーの事？
あれこそ仕方ないんだけどね。
そんな事、犬に言ってもわからないよな。
さぁ……帰ろうか」
「うん……ありがとね、まぁくん」
「いえいえ……あの仔の主治医としてはね。
ちゃんと見届けないとさ」
そんな事言って……俺の手を繋いで歩いてくれる。
今は人肌でも犬肌でも………何でもいいから温もりが欲しい……だから………有り難い。
俺はもう１度……潤が消えた林を見る。
きっともう会う事はないだろう。
だから怪我すんなよ。
また出会えるとは限らないから。
もう助けられない。
まぁくんに手を引かれ、とぼとぼと山道を下り家に帰る。
『くぅ〜んくぅ〜ん』
俺の姿が見えなくなったら寂し気に鳴いてたのに。
あいつは振り向きもせず行ってしまった。
拭うのが面倒になる程……後から後から涙が流れて来る。
あいつは自分の家に帰っただけ。
優しいお母さんと仲良しの兄弟の元へ。
きっと俺は母親の代わりだったんだ。
仔犬１匹だと寂しくて心細かったから。
ただ…………それだけ。
止まらない涙を見ない振りして、まぁくんは家まで……ずっと手を繋いでてくれた。
涙が足を重くするのか……家に帰り着いた時には夕暮れの時間…………辺りは薄暗くなっていた。
その薄暗い中…………玄関の前に真っ黒で大きな塊がいた。
見覚えのある黒いシルエット。
見間違える筈がない。
あれは………あの影は……
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蒼羽(プロフ) - 青子さん» コメントありがとうございます♪ 出し所がわからず…そうこうしてるうちに１番美味しい所持って来た？ようです。そう持って来たんです。持って行ったのではなく。結果ラブラブさんたちの仲間入りしました。何だかかんだ言っても天然な２人は書いててほっこりします♪ (12月24日 20時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 蒼羽さん、ハピバストーリーありがとうございます♪ずっと一人出ない？と、思ったら最後に良い位置得ましたね♪子どもの時の夢をかなえて幸せなカップルプラスワン♪幸せな話にほっこり癒されています。また、素敵なお話を楽しみにしていますね♪ (12月24日 8時) (レス) id: 10ee7e934d (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - 青子さん» コメントありがとうございます♪ お気に召して頂いてよかったです。でもね…イケメン好き君、もふもふ尻尾を愛してる可能性大なんです。そして濃いイケメン君は懐いてはいますが…愛…ちゅうもんを理解してるか不明なんです。何せワンコなんで。 (9月1日 17時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - なんといっても、イケメン好き君、なんかとーーーーーっても奥手っぽいし。モフモフイケメン君はまだ完全じゃないし。続きは来年なのかな。それまでいろいろ勝手に妄想して待っていますね (8月31日 20時) (レス) id: 2808364349 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 蒼羽さん、ハピバストーリーをありがとうございます♪モフモフワンコイケメン君とモフモフイケメン大好き君、そして、その他３名w良いですね♪その他３名君達、イケメン好き君を狙っているでしょw なのに濃いモフモフイケメン君にかっさわれてwこの続き、どうなるか！ (8月31日 20時) (レス) id: 2808364349 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2023年6月14日 1時
