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side 三郎
「くすくすくす」
びっくりしてたら俺に付いてくれてるインストラクターさんが笑ってる。
「どうしたの？」
「あの子……この３頭の中で１番気性の荒い子なんです、実は。
見た目は可愛いでしょ？
滅多に人は乗せないんですけどね、今日はやたらヤル気満々でどうしたんだろうと思ってたら……
彼が気に入ってたんですね。
彼に乗って欲しくてヤル気出したみたいです。
馬って賢いですからね、ちゃんと人を見るんですよ」
「じゃあ、この子は？」
俺が乗ってる馬の事を聞いてみた。
穏やかそうな顔してるけど。
薄茶色の顔に白い線が入ってて鬣も薄茶。
「この子はやんちゃさんです。
気に入らないと悪戯します。
でも、あなたの事は大人しく乗せているから気に入ってるんでしょうね」
「あっちの黒い子は？」
ゴロちゃんが乗ってる子を見る。
黒って色のせいか１番格好良く男らしく見える。
「１番優しくて穏やかなお姉ちゃんなんです。
面倒見がよくて人を気持ち良く乗せるのが上手なんですよ。
小さい子とか不安気な子がいるとあの子に乗せます」
……女の子なんだ……ごめん。
色のせいか艶やかで格好良く見えたから勝手に男の子だと思ってた。
「あの子、なんであの男の人にあんな事したの？」
「馬は賢いって言ったでしょ？
自分のお気に入りの人を馬鹿にされて怒ったんです。
気性が荒いって言ってもあそこまで怒る事って滅多にないんですよ」
滅多にって事はたまにあるって事？
「あの人乗せてた馬もどっか行っちゃたよね？」
「多分、自分のお部屋に戻ったんでしょ。
あの２頭仲良しなんです。
だからあの子があれだけ怒るような人を乗せたくなかったんでしょうね」
…………馬って本当に賢いんだ。
可愛いくって思わず首に抱き着いた。
「さぁ、次行きましょうか」
インストラクターさんは優しく微笑んだ。
イッちゃん……恐るべし。
駆足まで行っちゃったよ。
俺が速足。
ゴロちゃんもなんとか速足まで習得した。
そのままこの子たちとホーストレッキングに出掛ける事になった。
何よりね、イッちゃんの馬が行く気満々なの。
素人が見てもわかるくらいに…可愛いよね。
「ああ〜怖っ」
「うぅわっ、なんかお尻変な感じ……」
ジロちゃん、シロちゃんは引き馬で一緒に外を回る事になった。
その２人の感想が先の声。
先頭を行くイッちゃんの馬が尻尾をふりふりしながらスキップしてるみたいな軽い足取りでご機嫌に歩いてる。
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蒼羽(プロフ) - 青黄赤緑紫LOVEさん» コメントたくさんとお気に入り登録ありがとうございます。うちの三男さんはどっちも１番美味しい所取りしてると思います。実は変幻自在な子として位置付けてます。のんびりとしたお話なので、息抜きにほっこり読んで下さい。これからもよろしくお願いします！ (2021年12月16日 12時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - これからも蒼羽さんのペースで構いませんので更新、楽しみに待ってます。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 仕事と家事の合間に息抜きを兼ねて引き続き読ませていただきます。先月からお気に入り作者登録させていただいています。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 話の内容(情景)が鮮明に浮かび舞賀家や五十嵐家を覗き見してる感じでメイン(目線？)感情移入してキュンが止まりません。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 11月中旬頃から『小さな温もりを集めて』を知り一気に拝読させていただきました。五十嵐兄さんズも舞賀兄弟も各々、特徴ある個性を表現されてるからなのでしょうか？ (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年11月10日 11時
