２４ 妖魔の遊戯 ページ24
気怠げにベッドに突っ伏す翔。
その横で優し気に翔の髪を弄ぶ智。
「本当に元気ですね。
何故そんなに平然としてるんですか？
貴方は連日な上に私は相当頑張りましたよ」
「久々で特殊な人間生活で忘れたか？
快楽こそ我らの性分であり糧ぞ。
快楽を与え与えられる事が１番の美酒」
「その王たる貴方が受け身になるのは新たな快楽の為ですか？
皆にそのようにその身を与えるのですか？」
丸２日獣の如く飽きる事無く肌を合わせ互いの熱を分け合った。
枯れ果て精も根も尽き果てた翔の横で余裕な妖魔の王に胸の奥より湧き出た疑惑と言う名の疑問。
「そんな訳はあるまい。
臣下などに余の身は好きにはさせぬ。
其方が人であったから新たなそれを試してみようと思ったまで。
間違えるな。
余の身を好きにさせるは余が認め許した者のみ」
翔は大きくな目を……瞳が落ちんばかりに見開き驚いた。
「……そんな事…」
「だから何度も言うておろうが。
余を好きにさせてやっているのはおまえだけだと。
我が身内にも況てや臣下などに、この様な行い許す筈などないわ」
闇の王にして妖魔の王。
確かに絶対的君主が臣下にその身を好きにさせるなど有り得ない。
最初は思い付き、その後は興味本位、今は？
惰性だとは思いたくはないが……否、惰性如きで何時までもそれを許す相手ではないだろう。
翔は…人であった頃から物事を複雑に考えてしまう傾向にあるのは今も変わらなかった……何千年生きても。
長く生きた分…知識が増え、増えた分考える事がより複雑になってしまった。
そして肝心な事を見落とすのだ……何時だって。
今もそう……妖魔は或る意味、単純なのだ。
好きか嫌い。
やるかやるないか。
常に２択。
そして選んだ方を持てる手練手管の全てを使い、より楽しめるようにするだけ。
「其方が余を裏切らぬ限り……余の寵愛は其方の物だ。
裏切れば死以上の死を与えるがな」
冷たい輝きを放っているのに熱く妖しい漆黒の瞳。
吸い込まれる闇の中の黒。
そして事実……吸い寄せられ口付けて再度、冷たい熱の中に身を投じた。
「でも今は俺だけじゃないですよね？
ニノや松潤ともやってますよね？」
「人としてな。
妖魔の王を抱くのは其方だけぞ。
と言うか……まだそんな事を言っているのか？」
再戦終了時……思い付いた事を口にした。
口にして落ちて……妖魔の王の一言で気持ちは浮上した。
………俺も大概、単純。
自分で自分に胸の内で突っ込んだ。
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蒼羽(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます。妖艶な王様さとさん楽しんでいただけてよかったです。私が書くとほわほわしてしまうので。格好良いさとさん目指しているんですけどね。そう言いつつ格好良いからは少しズレてますが……完読ありがとうございました！ (2021年10月18日 13時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - 完結お疲れさまでした！面白かったです。妖艶な王を想像するのが楽しかったです！ (2021年10月18日 7時) (レス) @page47 id: 6d225d7753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年9月28日 2時
