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side 雅紀
「何やってんの、この馬鹿者たちが！」
無事帰って来て久々に母さんの雷が落ちた。
まぁ、甘んじて受けるけど。
ちゃんと見てなかった俺らが悪いのはわかってる。
それでも和兄が翔を迎えに行ってる間に船長さんと漁業組合の人が来て状況説明と謝罪をしただろ。
基本、釣り日和だったから船は出してくれた。
ただ海だから気紛れに大きな波が来る事もある。
そのタイミングが悪かっただけ。
１番の問題は五郎くんのライフジャケットが開かなかった理由。
初めてだった五郎くんは落ちた瞬間、竿を離さなかったんだ。
そのせいで水面に落ちた時、リールと水面に押され穴が空いたようだ。
少々の事では空かない筈なのに当たった場所が悪かったようだ……
それで膨らまず五郎くんは沈んだ。
五郎くんが落ちた瞬間を唯一見ていた智はなんの躊躇もなく飛び込み水中に沈んで行く五郎くんを見つけて自分のライフジャケットを外して潜ったらしい。
ライフジャケットは浮くためのモノだ。
着けてたら潜れないから。
そして智は自分の力だけで五郎くんを見つけ引き上げて来た。
弟に命懸け過ぎ……
そんな２人ために潤兄も飛び込んだ。
意識のない五郎くんと体調が本調子ではない智では危険だと判断したんだろう。
潤兄が飛び込んだんなら俺は３人を引き上げる方に回る事にした。
水に濡れた人間を引き上げるのは結構な力がいる。
救助が終わり港に戻って予備の服に着替えさせ病院に連れて行った。
念のための検査までして帰りの車では智と五郎くんが身を寄せ合い寝てた。
天使だね。
そして俺の横では潤兄も。
お疲れ様。
相変わらず我が兄ながら惚れ惚れするほど格好良かったよ。
何時だってこの兄は何かあれば矢面に立った。
それを見て和兄は潤兄の背中を守りながら弟たちをフォローした。
じゃあ……俺はどうする？
俺は殿を守るよ。
潤兄の背中を守りながら策を練る和兄がそれに集中できるように。
体張るのは潤兄と俺に任せればいい。
頭脳戦は和兄が得意だろ。
潤兄の頭もいるなら俺１人でも兄弟を守るから。
その間に最善の策を練り上げてくれればいい。
………いつの間にか出来上がった俺らの役割分担。
翔は………笑ってくれていればいい。
時に１歩引いて潤兄と和兄をフォローしてくれればいい……それができるのが翔だから。
鉄壁じゃね、俺ら。
ずっとそうして来た。
誰かにそうしろと言われた訳でもなく、いつの間にかできてた俺ら兄弟の不文律。
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蒼羽(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。本当に内容は考えてないです。彼らが勝手に動くんで、それを文章にしてるだけなんです。なのでこの先はどうなるか私もわかりません。他のお話はオチとイベント幾つかは考えて書き出してたんですが…今回は全くなしです。 (2021年7月8日 21時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます(*＾▽＾*)海に落ちてもイチくんは本人ケロっとしてそうだなぁとか海に落ちたゴロくん大丈夫かなぁ??とか五十嵐兄弟もしっかり者の潤兄を中心に動いてるから潤兄が風邪とかでダウンしたらどう動くのかな？とか想像しながら読んでます☆彡 (2021年7月8日 9時) (レス) id: f4ca038df0 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - butazch715413さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて幸いです！書いてる私も楽しいので…お話の方は彼らの動くに任せているので私自身どうなるかわかってませんけど…これからも楽しんでいただけるよう、彼らに付いて行きたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2021年7月7日 19時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
butazch715413(プロフ) - もぅ大好きです、このお話は、特に大好きで、更新 楽しみにしてまっす＼(_ _) (2021年7月7日 8時) (レス) id: 1ffa2632ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年6月24日 1時
