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side 雅紀
大人気ない。
高校生相手に一切手加減なし。
１０年以上の経験の差を見せ付けた、和兄。
しかし……センスなのか。
その和兄に付いて行ってたのが四郎くん。
俺や翔まで見事にぶっちぎった。
だから和兄も意地になったのかもしれない。
次のゲームを舞賀兄弟が選んでいるとインターフォンが鳴った。
誰だ？……と思いつつ外を見ると雨が止んでいた。
流石ゲリラ。
すっと通り過ぎて行ったようだ。
なら……この来客は。
翔にインターフォンに出させ俺は玄関に向かう。
「こんにちわ。
大変だったわね。
大丈夫だった？」
村民が少ないと豪雨でも噂が回るのが早い。
「ええ、ご心配おかけしました。
お医者さんにも診てもらって、少し風邪ひいたみたいですけど、大事には至らなかったです」
そう説明しておく。
「あら、風邪ひいちゃった？
そうねぇ、まだ海に入るのは早いものねぇ。
なら、ちょうどよかったわ。
これ、食べてちょうだい」
そう話したおばあちゃんの後ろにおじさんたちが数名いた。
なんだ？
その手には大きな囲炉裏用の鍋と大きな発泡スチロールの箱２つを持っていた。
……これは流石に俺１人じゃ無理だな。
「翔！
ちょっと来て！」
助っ人を呼ぶ。
「何、雅兄……」
おばあちゃんとおじさんたちを見て察したようだ。
「あ、ありがとうございます」
俺は鍋を、翔は発泡スチロールの箱を受け取る。
「じゃあ、お大事にね」
「ありがとうございます」
２人で再度頭を下げて礼を言う。
そして皆の姿が見えなくなるまで見送り中に入る。
荷物を下ろすべくキッチンに向かう。
「誰か扉開けて〜」
両手が塞がっててどうにもならないから助けを呼ぶ。
「………相変わらず凄いな」
扉を開けた和兄が俺らの腕の中のモノを見て呟いた。
俺は鍋を囲炉裏に吊るし、翔が持ってた発泡スチロールの中身を確認した。
１つは魚介。
しかも下拵え済の状態。
焼き魚は串に刺して塩も振ってあるし刺身も切ってある。
もう１つは野菜や魚など鍋セット。
お代わり用だろう。
もう至れり尽くせり。
情報が回って気を使って用意してくれたんだ。
優しいよね、ここの人たち。
「晩ごはんの支度せずに済んだな」
「だね。
これ多分港に忘れたあの子たちが釣った魚だと思う」
「だろうな。
俺、持って帰るの忘れたもん」
そう……バタバタしてたから翔と和兄までうっかり忘れて帰ったんだ。
すると下拵え済で届いた。
つづく
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蒼羽(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。本当に内容は考えてないです。彼らが勝手に動くんで、それを文章にしてるだけなんです。なのでこの先はどうなるか私もわかりません。他のお話はオチとイベント幾つかは考えて書き出してたんですが…今回は全くなしです。 (2021年7月8日 21時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます(*＾▽＾*)海に落ちてもイチくんは本人ケロっとしてそうだなぁとか海に落ちたゴロくん大丈夫かなぁ??とか五十嵐兄弟もしっかり者の潤兄を中心に動いてるから潤兄が風邪とかでダウンしたらどう動くのかな？とか想像しながら読んでます☆彡 (2021年7月8日 9時) (レス) id: f4ca038df0 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - butazch715413さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて幸いです！書いてる私も楽しいので…お話の方は彼らの動くに任せているので私自身どうなるかわかってませんけど…これからも楽しんでいただけるよう、彼らに付いて行きたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2021年7月7日 19時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
butazch715413(プロフ) - もぅ大好きです、このお話は、特に大好きで、更新 楽しみにしてまっす＼(_ _) (2021年7月7日 8時) (レス) id: 1ffa2632ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年6月24日 1時
