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どれくらい時間が経ったのか…
祠の中にいると夜なのか昼なのか、それすらわからない。
食べて少し復活した雅紀から樹鬼と花鬼が出て来て花と葉で寝床を作ってくれた。
流石にゴツゴツとした岩の上では眠れても起きた時、体が痛くなるだろうって…
それが思いの外心地好く、ぐっすりと寝たようですっきりとした。
まだ翔さんも和も雅紀も眠ってる。
１人起き出して、静かに雷鬼を呼んでみる。
『どうした、潤』
「智が気になってさ。
俺たち寝てる間に終わった？」
『まだだ。
もう少しで準備が整いそうだがな。
整ったら皆、起こす』
「見てていいの？」
『ああ。
それまで温泉にでも入ってくればいい。
汗をかいたままだろう』
「そうする。
ありがとう」
雷鬼に礼を言って和に戻って行くのを見届けて温泉に入る。
出来た剣を使うのは俺。
でもそれをどう使うのか、それ以前にこの後どうするのか、何も聞いてない。
考えても教えてもらわない事にはどうしようもないな。
考えるのを止めて、精霊たちに身を任せた。
暫くして和と翔さんがやって来て何も言わず同じように身を委ねる。
『智の準備が整った。
剣を持って祭壇の奥に向かってくれ。
雅紀も起こしてな』
不意に光鬼が姿を現し声を掛けて来た。
３人で頷き合って湯から出る。
「ありがとな、光鬼」
翔さんが礼を言うと笑って光鬼は消えた。
先に着替え終わった和が雅紀を起こしに行く。
「雅紀、起きろよ。
智の準備が出来たって」
「えっ、さとちゃん！」
「ほら行くぞ」
和が雅紀の腕を引っ張り立ち上がらせる。
強引だけど雅紀は寝起きの頭で智と言うキーワードを聞いて素直に起き上がる。
俺は皆で綺麗にした剣を持つ。
「ほら、雅紀」
翔さんが寝てて着崩れた雅紀の装束を直す。
そしてそのまま雅紀の手を引いて光鬼が言っていた祭壇の奥へ向かう。
そこは幾つもの大きな岩を平らにして作られた少し広めの部屋のようだった。
天井に開いた穴から月明かりが入っている。
まるでステージの上のスポットライトのようだ。
その下に凛と佇む智がいた。
声を掛けようとした時、闇鬼が出て来て止めた。
『声を掛けるな。
雅紀、黙って剣を智に渡すんだ』
「！？」
『そうだ。
俺といるのはお前だからな』
雅紀は声を掛けるなと言われたから口を押さえてびっくりしてる。
闇鬼を持つ術師が渡すと言う事か……
『終わって受け取るのは潤だがな』
俺を見て闇鬼がニヤリと笑う。
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蒼羽(プロフ) - ともさん» ありがとうございます。処女作と言う事で文章回しが少々？固かったかな？ですかね、申し訳ないです。その後は慣れるに従って改善できてると思いますが……思うだけで自信はないですが。そんな拙い文章でも楽しんで頂けて幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2021年2月7日 18時) (
レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。ちょっと難しい内容？でしたが思いっきりのめり込んで一気読みしちゃいました（笑）ゆっくり一語一句噛み締めるように読み頭で想像しながら。とっても面白かったです。めっちゃ素敵なお話で楽しかったです。 (2021年2月7日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - だんごさん、応援ありがとうございます。とっても励みになります。拙い作品どすが、気に行って頂いて嬉しいです……これからも地味に頑張すので、よろしくお願いします。 (2020年1月26日 15時) (レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - はじめまして、こんばんは。お疲れ様でした!このお話凄く好きだったので名残惜しいです( ；∀；)短編集、楽しみにしています!頑張ってくださいヽ(^o^)丿 (2020年1月26日 1時) (レス) id: 40480d6916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2019年12月24日 0時
