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どうにか座ったあなたにカップを手渡す。
猫舌なあなたは念入りにふうふうと息を吹き掛け冷ましてから口を付ける。
「大丈夫？」
「……なわけないだろ。
俺は今日、また１つ年取ったの。
そんなおじさんになんなの、あれ」
「俺の理性を完膚なく崩壊させたのはあなただよ。
昨夜は蕩ける程、優しくしようと思ってたのに」
「……それはそれで嫌かも」
「なんでだよ」
「おまえの優しいはねちっこいと同意語だもん。
しかもあれこれ俺に言わせたがるし」
「激しいのがお好み？」
「年寄りに無理させるな」
「こんな時だけ年寄りになるなよ。
いつもはおじさんって言ったら兄さんだって言う癖に」
「それは翔くん。
俺は否定してないよ。
年寄りに無茶振りしてくんのは若者２人だろ」
……そう言えば。
この人は笑ってるだけで否定してないな。
どんな無茶振りもぐずぐず言いながらもやってくれるし、きっちり結果出してくれるし。
甘えてるなぁ、公私ともに。
「マッサージしようか？」
「バカ？
無理なのわかってるだろ」
わかってるけど言ってみたんだよ。
「それにそれだけでおまえが終わるのか？」
信用ゼロ〜。
うん、確かに自信はないな。
「もう無理だし。
今日、仕事あるんだよ？
しかも５人での雑誌の撮影？
俺、何言われんの？」
「あ〜ごめん」
５人か……
皆になんやかんや言われるのは俺だよ。
でも５人いれば誰かがフォローしてくれるから安心だな。
「一緒に行くだろ？」
「うん。
そのつもりでマネは断っといた。
で、俺もうちょっと寝る」
ゆっくりソファーに横になる。
「そこで？」
「うん、ここで」
ベッドに戻る気なしだな。
動きたくないと言うか動けないと言うか……
俺……どんだけあなたに無茶したんだろ。
記憶にないのが恐ろしいし勿体ない。
最後の記憶は恐ろしく鮮明だし、鮮明過ぎてその後なくなったけど。
まだ残ってる料理を腹に入れ支度をして２人で仕事に向かう。
そしてスタジオの駐車場でニノに出会ってしまった。
「そんな顔すんなよ。
予想して待ってたの。
この人の誕生日におまえが行かない訳ないだろ。
そうなったら、この人へろへろになってるって」
意味深な顔。
「俺ならこの人に引っ付いてても何時もの事で済むだろ。
俺的には役得だし」
「俺が肩抱いてても大丈夫だろ」
「潤くんがやるとリアル過ぎて翔さんが鼻血出すわ」
……そんな事ないだろ。
てか、ニヤニヤし過ぎだよ、ニノ。
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蒼羽(プロフ) - 青子さん» 初めまして＆コメントありがとうございます！…もう嬉しすぎます。青子さんのお話もお気に入り入れて何度も読み返させて頂いてます。そんな方からのコメント嬉しすぎます。拙いお話にお付き合いありがとうございます。しかもタニス・リーファンだなんて…頑張れます！ (2021年11月26日 22時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 今回のラスト、まさかまさかでした。この先があったら、なかなか怖い事になりそう…などと妄想しております。蒼羽さんの作品をこれからも楽しみにしております。モンスターの太郎ちゃん、一郎君兄弟、楽しみにしております。最後にタニス・リーのファンです。 (2021年11月26日 16時) (レス) id: d98076db62 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます。蒼羽さんのお話は全部読ませていただいております。毎日の更新本当にありがとうございます。 (2021年11月26日 15時) (レス) id: d98076db62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年11月26日 0時
