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サトシに呼ばれたマサキが空中で体制を変え、地面を蹴ってショウの元に走り、ショウを抱えて逃げる。
サトシはタツヤに追い付き体を丸めて体当たりをして方向を変えた。
そのまま２人で転がって行く。
一瞬早くサトシが態勢を立て直しタツヤを押さえ付け肩口に牙を突き立てる。
再び青白い光が２人を包む。
「止めてくれっ。
タツヤを傷付けないで」
その光景を見てショウが叫ぶ。
「大丈夫です。
あれは治癒の光。
傷付ける為のものじゃありません。
カズが言ったでしょ、彼の中の薬を消すんです」
マサキが優しく伝える。
「彼を治す為にもっと声を掛けてあげて。
俺は彼が暴れて傷付かないように抑えて来ます」
ぽんっとショウの肩を軽く叩いてマサキはサトシの元に走る。
そしてサトシに代わってタツヤを抑え込む。
抑えるのはマサキに任せサトシは治癒に専念した。
サトシの身の輝きは増し温かな空気が流れる。
「タツヤ、思い出して」
街の喧騒から離れたこの場所にタツヤを呼び続けるショウの切な気な声だけが響く。
散々暴れてマサキの腕を掻き毟りサトシの長い毛を引っ張ったりしていたタツヤの手から力が抜け地面に落ちる。
「タツヤッ、タツヤ！」
完全にタツヤから力が抜けたのを確認してサトシとマサキが離れる。
マサキの袖は引き千切られ腕には幾つもの血の筋が流れていた。
そのマサキの腕にサトシがそっと頬ずりする。
するとその傷は瞬く間に消えて行った。
『マーくん他に痛いとこない？』
「ないよ。
ありがとね、サトちゃん」
『こっちこそ、助かったよ。
カズ、全部抜け切れてないから船に戻ったら医療用ポッドに入れて詳しく成分解析して。
ごめん、俺……限界』
そうカズナリとマサキに言い残してサトシは地面に突っ伏した。
そしてその体は人のそれに戻って行く。
大きな尻尾と尖った耳を残して。
そんなサトシをマサキは上着を脱いで包む。
袖の千切れた服だけど包むのに袖はいらない。
袖の千切れた服を着てる方が目立つ。
「ジュン、サトシ頼むね？
マサキはこの人を運んで。
俺は回りを見とく。
急いで船に戻るからサクライさん付いて来て下さいね」
カズナリが指示を出して直ぐに船に戻る。
「病院には連れて行かないんですか？」
「ここの医療じゃ、即ノーズ行きです。
適当な病院に入れられたら面倒です。
身元がバレて彼を送り出した連中が連れてってまた同じようにされる可能性があります。
それは嫌でしょ？」
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蒼羽(プロフ) - ともさん» コメント毎度ありがとうございます。とっても嬉しいです。ハッピーエンドが基本なので安心？して読んでやって下さい。悲型は書けませんね。それに書くならやっぱりハッピーエンドがいいです。楽しく読んで欲しいので。それでは続きをお楽しみ下さい。 (2021年2月20日 22時) (
レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 途中ですが…サトシくんに危険が及ばないか？ジュンくんは？とか1人で考えながらドキドキしています(笑)続きに行ってきます(☆~☆) (2021年2月20日 14時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年10月10日 1時
