カルテ52 ページ3
宏太said
涼介「このことは誰にも言ってない。
知念のこと心配してるんでしょ？
あいつがこのこと知ったらきっと、自分を責めるだろうから。
2人が言うつもりないなら、俺も誰にも言わない。
だから俺にもその荷物持たせてよ。」
俺たちが出ていった後のことを詳しく山田に聞いた、俺と光。
情けない姿を見せてしまったし、
弟に血の処理だなんて、なんて悲しいことをさせてしまったんだろうと
改めて自分の行動に後悔した。
すると目の前に現れる白い靄がかかった器。
どうやら山田が作ってくれたものらしかった。
涼介「食べて。ちょっとでもいいから。」
さっき一緒に持ってきてくれたものがこれだということに気が付いた。
優しい顔をする山田。
涼介「気が付かなくてごめん。俺、もう少し早く気づけたらよかった。」
光も山田もどうしてそんなことばかり言うのだろう。
もっと俺を責めてくれたっていいのに。
光「自分の体に傷つけるのはお前が悪いよ。
命と向き合ってる仕事してる身として、一番やっちゃいけないことだから。
でも、その原因が俺らで、そうさせてしまったのも俺らなんだから。
俺らだって悪いんだよ。」
俺の気持ちをまるで分っているように話す光。
本当にこいつには何もかもお見通しらしい。
涼介「全部を話して欲しいなんて言わないよ。
きっとそんなこと言ったって薮くんは話してくれないだろうし、
薮くんが俺たちのために隠してくれていることだと思うから。
ただ、今回みたいに自分を傷つけてしまうほど、悩んでほしくない。
それが俺たちのことならなおさら。
自分のことを守れるくらいの強さはもう持ってる。
だから持ちきれない荷物を無理に持とうとしないで。
薮くんってさ、器用じゃないでしょ？
一気に全部は持てないよ。
だから少しくらいは、俺や光くん。もっとメンバーを頼ってほしい。」
宏太「本当に泣かせに来てんのか、笑わせに来てるのか分かんないよ。笑
何、器用じゃないって…笑」
本当のことだもん。という山田に涙が引っ込んで、なんでだよ。と突っ込む俺。
つかさず光が、
光「何？薮、自分のこと器用だと思ってんの？」
と言ってくるもんだから、涙なんか引っ込んで、3人で小さく笑いあった。
まるで、これが俺ららしいというように。
宏太「ありがとう。ようやく決心ができた。」
2人はよく分かってない顔だったけど、背中を押してくれるように笑ってくれた。
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@saku_ra(プロフ) - 山田くん推しなので、山田くんのお話が読みたいです！お願いします‼️ (2022年9月30日 19時) (
レス) id: b6ea1c7687 (このIDを非表示/違反報告)
あーにん(プロフ) - りほぽんさん» ありがとうございます！！ (2020年5月7日 21時) (レス) id: 2c4af11cee (このIDを非表示/違反報告)
りほぽん(プロフ) - この作品とても好きなので、更新嬉しいです！これからも楽しみにしております！ (2020年5月7日 21時) (レス) id: 4a5502216a (このIDを非表示/違反報告)
あーにん(プロフ) - Aさん» ありがとうございます！！伊野尾ちゃんがメインで頑張ってくれます (2020年5月6日 1時) (レス) id: 2c4af11cee (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 更新ありがとうございます！ 伊野尾くんメインのお話（？）っぽくて伊野尾くん担当なので続きが楽しみで仕方ないです！ これからも応援しています。 (2020年5月6日 1時) (レス) id: 24e73c4584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーにん | 作成日時：2020年2月26日 21時
