警視庁特別科学捜査強行犯特捜部 JUMP 2

事件ファイル6 ページ46

雄也said



今回俺と圭人と知念は出動しなかったから、今回の事件のことは捜査会議で知ることになる。


でも多分俺や圭人がこの事件に関わることはないんだろうな。


知念はそうはいかないだろうけど。


でもちゃんとやるよ。仕事だしね。



大貴「今回の被害者は山本国弘さん、45歳。ナショナルフーズの企画部部長。」


光「死因は転落による出血性ショック死。死亡推定時刻は、午後12時から1時の間。」



裕翔が撮ったと思われる写真が俺のタブレットに映し出される。

なんで裕翔が撮ったかって？そりゃ分かるよ。上手だもん。


大貴「通報時刻は1時11分。第一発見者は、同じ企画部の藤田実さん。」

涼介「事件のあったあの階段ですが、非常階段という位置づけですが、カギはいつも開いていて、

午前7時になると自動開錠。午後10時になると自動施錠のシステムらしいです。


あの階段を利用することは社員の皆さんも多いらしくて、玄関とは逆の方向にあるみたいなので、

出勤される方もあの階段を使って出勤される方が多いみたいです。」


宏太「事件のあった時間はちょうど昼休憩の時間帯で、あの会社に残っていた人数は少なかった。


その中でもアリバイがある人も多くて、ないのはちょうど被害者と同じ企画部の数人。ただ、昼休憩の間まるまる姿を見なかったのは山本さんくらいらしい。」


大貴「そもそも今日は日曜日だから、出勤してる人が少ないみたい。」


相変わらず、捜査が早いことで。感心しながらみんなの姿を見つめる。


数か月前に入ってきた彼ももう俺たちにすっかり馴染んでいる。


涼介「あの、被害者の山本さんですが、企画部の人に聞いたところあまりいい噂がなくて…」


その言葉で、急に眼を光らせるみんな。例えば？という光くんの問いかけに待ってましたというように、


涼介「山本さん。女子社員へのストーカーやセクハラで、会社でかなり問題になってるみたいなんです。」



えー？このおじさん、そんなことするの？

申し訳ないけど、タブレットの写真を2度見してしまった。


涼介「もちろんやめるよう人事部からは言われていたらしいのですが、山本さんの企画力を会社も高く買っていて、

会社内でも強い力を持っているらしいので、あまり強く注意されることはなかったらしいです。

見て見ぬふり。


企画部から部署を変えたり、辞めていく社員さんも数人いたみたいです。」

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