警視庁特別科学捜査強行犯特捜部 JUMP 2

事件ファイル5 ページ45

慧said

光「山本国弘さんの司法解剖を始めます。

黙祷。」



あの後ある程度のことを現場で調べ終わった俺は、ラボに戻って光の解剖のお手伝い。


順番に調べていく光。

相変わらず手際がいいいことで、サクサク進んでいく。


光「伊野ちゃん。ここ。後頭部のこの傷と、あの階段の傷が一致するかどうか調べて。」


慧「おっけ。」


その後も順調に進んでいく、光。


ふと視線を外した俺は、ご遺体の隣に置いてある山本さんの衣服に気が付いた。


慧「なんだこれ？」



どうやら光は自分の方に気を取られていて気づいていない。


プラスチック片？


山本さんはうつぶせで倒れていたから、正面にについてたこれに気が付かなかったのか。



一応調べておこう。


そう思って、その破片も一緒に証拠品として押収しておいた。



司法解剖が終わって、俺はラボの中にある一室に閉じこもった。


ここは証拠品とかの分析器や培養器、ある程度のことはこの部屋でできるシステムになっている。


この部屋はほとんど俺しか使わないから、実質俺の部屋ってこと。


最初は、頭の傷から。



最新のCG技術を駆使して、被害者の体格と、下足痕、傷の形状なんかをプログラムすれば、

簡単にシミュレーションができるシステムだ。


便利な世の中になったものだよね。


そして次はさっき遺体の服から見つけたプラスチック片も検査にかけた。


結果が分かるのは少し先になりそうだなと思っていると、

誰かからの着信。



薮か。




慧「なに？」



【応答】のボタンを押せば、映し出される薮の顔。




宏太「大ちゃんと山田が帰ってきたから、とりあえずいったん事件のこと整理しようと思って。



こっち来られる？」



慧「まだほとんど分かってないけどいい？」


宏太「じゃあ分かる範囲で、頼むよ。」



慧「了解。」


会話を終えると、パソコンから離れる俺。


大体のデータをタブレットに移して、部屋を出た。


直接呼びに来いよって思うかもしれないけど、ここ案外広いんだよね。



電話使ったほうが早いってこと。


部屋を出ればこちらも呼び出されたような雰囲気の、圭人と高木。


捜査会議は基本全員で。


俺たちが合同の捜査会議には出席しない代わりにあるようなルール。


いや別にここの捜査会議を一回もめんどくさいと思ったことはないよ？


この前の合同の捜査会議を欠席しようとしたのは、めんどくさかったからだけどね？

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