警視庁特別科学捜査強行犯特捜部 JUMP 2

事件ファイル1 ページ41

涼介said


唖然とした俺も傍に駆け寄っていくと、ﾓｸﾓｸ煙を上げているのは、ドライアイスだった。


大貴「アイス買ってきたから、ドライアイスここに置いといたの。


そしたら高木がすごいもの見せてやるって。水かけたらすっごい煙出てくんの。

そんで水とか、お湯とか。かけて…」


光「遊んでたってことね。」


うん。と2人して頷くと、


光「アホかっ！！」


と、2人を拳で一喝。

反省したと思われる2人。


そして俺は、ﾊｯっと気づくことになる。


俺は大ちゃんが危ないと思ってここに来た。


でも実際はそんなことなくて…


またこの人に一杯食わされた。

恐らくその人であろう気配を察知して、




涼介「いーのーちゃーん？」

慧「ヤダ。山田、こわ〜い。」


『こわーい。』じゃないよ。


本当にテキトーなことばっかり言うんだから。


ここまでくると、怒る気もなれなくて、


涼介「本当に焦ったんですから。」


と言えば、


慧「うん♪怒った山田もカッコよかったよ？」


嬉しくねーよ。


と思いながら、荷物を降ろしに行こうと、俺は廊下を進んだ。



朝からどっと疲れた。



この朝からの騒ぎで、唯一得をしたことと言えば、


皆さんがこの騒ぎで自分で起きてきてくれたこと。


圭人や薮くんも珍しくこんな時間から起きてきてくれて、

その点は嬉しい限りである。




朝から起こったこのはた迷惑な話を、隣に座る知念と話している。


侑李「僕も朝から大ちゃんの声で起きるなんて、最悪の目覚めだよ。」


おい、どういうことだよ。という大ちゃんの声を華麗に無視した知念は、


侑李「それにしても、伊野ちゃんには一杯食わされたね。」



涼介「本当だよ。朝からちょー焦った。」


慧「朝から刺激的だったでしょ？」


という向かいに座る伊野ちゃんには、もうため息しか出なくて、


本当にテキトーなんだから。


涼介「というか、朝からアイスなんて、変わってるよね？大ちゃんも…」


侑李「なんか有名なデザートアイスらしくて、野菜とか柑橘系フルーツのジャラートが人気でね。


食べやすいから増えてるんだよ？朝からアイス。

もうすぐ夏だしね。」


まぁ最近暑くなってきたけど…アイスって、女子か！

涼介「知念もよくそんなこと知ってるんだね。興味あんの？」


侑李「僕のところに入ってくる情報なめないでよね。流行には敏感なのよっ。」


お前も女子か！というツッコミをする前に、

《pipipi》

珍しく、あの音が聞こえた。

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