警視庁特別科学捜査強行犯特捜部 JUMP 2

事件ファイル16 ページ11

侑李said


侑李 「生活安全課、生活安全課っと。」





久しぶりに警視庁の中の本来の建物に入った。





強行2課とか、組織3課とか、怪しさしかない課を通り抜けて、




さっき電話があった、生活安全課へと足を進める。





侑李 「あっ、いたいた。相葉くーん。」





雅紀 「あっ、知念、こっちこっち。」






実は数日前、相葉くんには俊くんの調査をお願いしていた。





夜遅くに出歩くことは慣れていたっぽいし、




なんか腑に落ちないところが色々あって、





交通課の頼れる先輩、相葉くんにお願いしたわけ。





もちろん、このお礼はいずれ.......ね........





雅紀 「『刈谷俊』くん。確かに何回も夜中、あの辺で何回か補導はされてるみたいだよ。






でも、知念が気になっていることは、こちらもなにも情報がなくて。」









侑李 「『虐待』の証拠？」





そう、僕は俊くんの足の傷を見て、







『虐待』






ということを疑ってしまったのだ。






雅紀 「刈谷俊くんは、父祐介さん、母真紀さんとの3人ぐらし。





俊くんが12歳の時、つまり2年前に不登校になったのがきっかけで、補導の数も増えてるんだ。







家族仲は良くもなく、悪くもない。





でも、近所の人の証言によると、ここ数年は3人一緒の姿は見ていないらしい。







児童相談所も何回か家に通ったんだけど、






話は進まず。俊くん本人からの証言も得られなかったから、結局虐待の事実は分からずじまいらしい。」





侑李 「直接証拠を掴むか、俊くんが証言してくれるかってことだね。」





どうしようかと悩んでると、







雅紀 「よっぽど、気になるんだね。






ご飯を誘う時しかこないくせに。(笑)






それに、ここまで来るってことはあいつら(JUMP)には秘密なの？」







秘密。





そうか、これはメンバーに秘密ということになってしまうのか。



侑李 「.....秘密......





秘密っていうか、個人的に調べてるだけだからみんなは関係ないだけだよ。」




薮ちゃんだって裕翔だって知ってるから、





秘密ではないと心の中で確認してからそう答えた。

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