【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ6)

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紫兎注意ページ6

コプチェフ side

「なぁ、同居人が一人増えてもいいか？」

ボリスが言ったこの一言を聞いて俺はびっくりしたのを覚えてる。
「何？女の子？」と俺が冗談で聞いたのに、ボリスはぎこちなく頷いたからちょっとひっくり返りそうになった。

あの堅物の、俺が女の子を連れ込んだら顔を真っ赤にして怒ってたボリスが。

そうとう驚いたけどやっぱり好奇心のほうが勝ってニヤニヤしながら見ていたテレビの音量を下げた。

「なんだよ、やっと彼女作る気になったのか？」

「ばっ！ばか！んなわけねぇだろ。……、あー……なんつったらいいんだろ…」

急に真面目な顔になって頭をかきながら俯くもんだから何だか俺まで真面目な顔になってボリスの声に耳を傾ける。

「…助けたい奴がいる」

「…」

「頼む」

「…ったく、そんな顔されたらいいって言うしかないでしょー？」

そう言って俺がニコッと笑うと、ボリスも少し嬉しそうな顔をした。ボリスってホントわかりやすいよね。

「で、どんな子なの？孤児？家出？」

助けたくてこの家に住ませるなんて言ったらそれくらいしか思いつかない。
首を傾げながら問いかけたらボリスはバツが悪そうに「あー…」と唸って口を開いた。

「その、そいつ実は…終身刑の囚人で…」

「！？」

今度こそ俺はずっこけた。一体今日俺は何回驚けばいいのだろう。
囚人？なんで囚人？その囚人を監獄にぶち込むのが俺らの仕事じゃないの？そんな好きな子打ち明けるみたいに言わないでよ！(言ってないけどさ！)

「大丈夫か？」

「ははは…、大丈夫じゃないよ。…主に俺の脳内が」

「どういう事？説明してよね」という感情を含めて俺がジト目でボリスを見ていると、それに気づいたボリスが「ああ」、と頷いて近くにあった椅子に座った。

「そいつは、この前俺が事情聴取して監獄送りにしたやつなんだけど…」

「えぇ？！…ああ、ごめん。続けて」

いきなり大きな声を出したからかボリスは少し驚いて俺を見た。よし、もう何があっても驚かないぞ。

「実はそいつ、おそらく…いや、絶対無実なんだ」

「……へぇ」

なんでそんな子を終身刑なんかにしたんだよ！…と突っ込みたい気持ちをぐっとこらえてボリスの話の続きに耳を傾ける。

「で、まあそいつを何とかばれないようにここに連れてきて…「まって」」

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