【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ5)

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脱獄兎注意ページ5

そのころプーチンたちは…。

「キ、キレネンコさん。どうしてAちゃんを置いて行っちゃったんですか？」

「あ？」

「ひっ！い、いやあのキレネンコさんAちゃんの事気に入ってるみたいだったじゃないですか！だ、だから脱獄するならその、えと、つ、連れて行くんじゃないかと思って…」

「脱獄？」

キレネンコが眉を寄せてプーチンを睨むと、プーチンはさっき青くした顔を更に青くして縮こまった。
そんなプーチンを気にも留めず、キレネンコはすぐに前を向いて運転を始めた。

「俺は別に脱獄しようなんて考えちゃいねぇ」

「えっ？！」

「ただ欲しい靴があったから出て買いに行こうと思っただけだ」

「それだけっ？！」

「…うるせぇ」

キレネンコがいちいちオーバーなリアクションを取るプーチンの頭を叩くと、プーチンは唸りながら頭を抑えてうずくまった。

「買ったら帰ろうと思ってる…今は」

「今は」というところから、キレネンコの気が変わり次第そうじゃなくなるという事をプーチンは理解した。
…というか、それならつまり自分は勘違いしてこの人について来ただけなのか。

まぁ、あのまま部屋に残っても「ﾀﾋ刑囚の脱獄を手伝った」とかなんとか言われて面倒な事態になるのは目に見えていたのでおそらく、…多分、付いてきて正解だったのだろう。

…それじゃああの時部屋にいなかったAちゃんは…？

「っキレネンコさん！」

「…でかい声をだすな」

「ひぃっ！すみませ…じゃなくて！Aちゃんを助けに行かなきゃ！！」

「なんで」

「だって、僕たち脱獄したんですよ？！キレネンコさんがそう思ってなくてもきっと監獄の人たちはそう思ってます！

僕たちはここにいるからいいかもしれませんけど、Aちゃんはきっと今…！」

プーチンの言葉は途中で途切れた。なぜならキレネンコが思いっきりブレーキを踏んだからだ。
身構えていなかったプーチンは当然ダッシュボードに頭をぶつけることになる。

「～～っ！！」

「…まずいな」

「え…？」

「いったん戻るぞ」

「えっ！？あのっ…ちょ…」

あまり状況が読み込めていないプーチンを無視してキレネンコは独自のドライブテクニックで猛スピードで来た道を引き返し出した。

プーチンはというと反対方向から進んできた車と接触しそうになったりして、すぐに口から魂を出して気絶した。

「(結構監獄から離れちまったな…)」

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