【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ37)

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純情注意ページ37

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あれから少し時間が経ち、カンシュコフは腕の中の小さな温もりをぎゅっと抱きしめた。

「落ち着いたか…？」

泣き疲れて少し引きつりながら呼吸をするAの頭を優しく撫でてカンシュコフはゆっくり口を開く。

Aがこくん、と小さく頷くと、カンシュコフはまたAの頭を撫でた。

「ごめ…なさい…、いきなり…泣いたり、して」

「ばか。そんなこと気にすんな。……、……なぁ」

カンシュコフはAの頭を撫でるのをやめておそるおそるといった感じでAに話しかけた。

「…言いたく…なかったら、言わなくてもいいんだけどよ…。その、人に話せば楽になるかもしれねぇし……、えっと………」

Aが傷つかないように、慎重に言葉を選んでカンシュコフは口を開いていく。
それが伝わったAは一度俯いて、けれどすぐに決心したように顔を上げてカンシュコフを見た。

「…聞いて、くれる？」

「ああ。……っ！！」

Aに返事を返したまではよかったのだが、その瞬間カンシュコフはビシッと固まった。

今まで必死にAを慰めようとしていて気に留めていなかったものの、今自分とAとの距離は物理的に0なのだ。

しかも彼女を抱きしめている。その上彼女は潤んだ目で(さっきまで泣いていたせい)上目遣いに自分を見ている。

それに加えてさっきまで入浴中だった彼女は裸である(バスタオルは掛けているものの)。

いろいろとやばい。何がなんて野暮なことは聞かずとも分かるだろう。

「え、…と……じ、じゃあとととととりあえず、ふ、服、着て…っ」

「え…？あっ！ご、ごごめんなさい！」

真っ赤になってカンシュコフが精一杯そう伝えると、自分の状況を把握したAも真っ赤になって腕を胸の前で交差させて蹲った。

「あ、え、えと、じゃ、じゃあ俺外にでとくな！」

「は、はいっ！お願いします！」

ぎこちない動作で風呂場から逃げるようにカンシュコフは出ていき、Aも耳まで赤く染めながらカンシュに言葉を返した。

しかしAはすぐにハッとして顔を青くさせる。

「見られた…、よね…」

身体中にある無数の傷跡や打撲痕、

醜く汚れてしまった体、

Aは自分の体を抱きしめて絶望に瞳を染めた。

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