【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ32)

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続ページ32

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分かっている。ボリスが一番Aちゃんの事を心配していることくらい。

あの日、幼かった彼女を救えなかったことを悔やみ、無力な自分を恨み、Aちゃんの事を知らされるまでは分からなかったけどAちゃんのことを見失ってからもずっと手掛かりを探して、彼女を助けようとしていた。

そんなボリスがAちゃんのことを心配していないはずがない。

「(でも…、そんな思いが空回ってきてるって気づいてないの…？)」

はぁ、と一つ小さなため息をついて、コプチェフはボリスの肩を叩いた。

「わかったよ…、でもAちゃんの意見が優先だし、カンシュコフとAちゃんが仲いいってことが前提だからね」

「っ、ああ！」

「じゃあ、カンシュにも言っとかないと……」

そこまで言ってコプチェフの動きはピタッと止まる。

「(まてよ…、カンシュが仲いいって言ったってAちゃんもそう思ってるとは限らないよな。

…………カンシュのことならいきなり人一人ここに住ませてって言っても大丈夫だろうし、Aちゃんが起きてカンシュを見た反応を見て決めるとするか…。)」

そこまで考えたコプチェフはゆっくりリビングへと歩きだす。

「ボリス、カンシュには俺から言っとくね」

「おう」

それから少ししてボリスは詳しい話を聞きたいと署から呼ばれてカンシュの家から出て行き、

俺はAちゃんが目を覚ました時に頬を染めてデレデレしだしたカンシュとAちゃんを家に二人にすることに危険を感じて、

俺の信用できる、カンシュと知り合いの後輩や同期に事情を説明した文とここへカンシュの見張りに来てくれるようにお願いした文を高速でケータイに打ち込み、彼らにメールを飛ばしたのだった。

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