【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ11)

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興味津々注意ページ11

あれから少し時間が立って、俺とAちゃんはリビングにいる。

俺がAちゃんの首に顔を埋めてて、それを見たボリスが頭を殴ってきたから俺は今絶賛冷やし中だ。
ったく…冗談だっての！ホントボリスは冗談が通じないんだから！Aちゃんといくつ歳が離れてると思ってるのさ！

…でも、あの嫌がりようは昔何かあったんだよね。俺もちょっとからかいすぎたかな。

氷嚢の中の氷と水を捨てるついでにチラっとAちゃんを見る。…ああ、お人形さんみたいだ。

長い睫、大きな瞳、厚く赤い唇は白く滑らかな肌によく映えてどこか色っぽい……って何考えてんだ俺。

「あ」

今一瞬目が合った。すぐ逸らされたけど。…ってゆーかそんなにすぐに逸らさなくてもいいじゃん！

俺は濡れた手を拭いて、Aちゃんの座っているソファに近づいた。
そんな俺に気付いたAちゃんが逃げだそうとするけどそうはさせない。

「まって」

Aちゃんの手首を掴んで引っ張ると、Aちゃんはソファに倒れる。

「…なん、ですか」

「そんなに警戒しないで。…さっきは、ごめんね」

「いえ、気にしてません」

「…、そう」

「あの、手…離してもらえませんか？」

「っ」

ドクン

怯えたように俺を見上げるAちゃんに加虐心を煽られて、少し意地悪をしてみたくなった。

「やだ」

「え…？」

「だからー、や・だ」

それを聞いて困ったような泣きそうな顔になったAちゃんを見て背筋がぞくっとする。

あれ？俺ってＳだったっけ？

「あ…の、ホントに離して…！」

「んー？えー、どうしよっかな」

「…ボリスさんっ！」

「なっ！ちょ…」

「なぁ、晩飯の事なんだけ……」

Aちゃんの声が聞こえたのか、たまたまここへ来たのだろうか。まぁ後者だろう。
リビングのドアを開けて入ってきたボリスは俺たちを見るなりカッと目を見開いて固まった。

…が、すぐに怒りの形相でこっちに大股でずんずん歩いてくる。

「ま、まって！話したら分かるよこれはっ…！」

「問答無用だバカ！」

「でっ！」

俺の言い訳も空しくガツンと頭を殴られる。そしてボリスはAちゃんの腕をグイッと引いて自分の腕の中に閉じ込めた。

「えっ！変わって！羨ましい！」

「テメェ…反省してねーのか！」

俺の発言がよくなかったらしく、その後もう一度ボリスの拳骨をくらうことになり、Aちゃんの半径２メートルに近づいちゃいけないなんて変なルールが出来てしまった。