【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ1)

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対面注意ページ1

目が覚めたら知らない部屋のベッドにいた。
というか私いつ眠ったんだろう。

…そうだ、廊下で振り向こうとして……。

「(もしかして…、攫われた…？)」

いやもしかしなくても攫われたのだろう。
しかし誰が何の為に？自分を攫うメリットなんか思いつかない。

「(でも、攫われたにしたら少し変だ)」

まず見張りがいない。そして手足が自由だ。
普通攫うとしたら、逃げないように拘束具を付けるだろうし、見張りもいるだろう。

Aがもんもんと考えているとドアの向こうから人の話し声が聞こえてきた。
どうやらその声はこっちに来ているらしく、どんどん声が大きくなって行く。

「だからってこんないきなりっ」

「まあまあ、そんなに怒らないでよ」

「怒ってねぇよ！」

「怒ってるじゃん…あ、目が覚めたみたいだね」

がちゃっ、とドアが開いて二人の男が入ってくる。
その男の片方を見てAは目を丸くした。

「ボリス…さん…？」

「…おう」

ボリスは少しバツが悪そうに目を逸らしながら返事をした。
そしてボリスの横には薄い紫色の髪をした、長身の男が立っていた。

その男をAが訝しげに見つめていると、その視線に気付いた男がニコッと笑ってAの寝ていたベッドの横に腰掛けた。

「やあ、Aちゃんだよね？俺はコプチェフ、よろしくね？」

「…」

「やだなあ、シカト？」

コプチェフはクスクス笑いながらAの肩に手を置こうとしたが、ボリスがそれを制した。

「やめろ、コプ」

「はーい」

おどけたように肩をすくめながらベッドから降りるコプチェフを横目で見ながらボリスは口を開いた。

「A」

「…はい」

「今日から、お前はここで住んでもらう」

「……………え？」

「俺たちしか住んでないから安心してくれ」

「え？いや…、は？すみません、意味がよく…」

分からない。と言う前にいつの間にか横に来ていたコプチェフに人差し指でふにっと唇を抑えられる。

「説明はまた後でするよ」

「なっ、何言って…」

「じゃーねー！」

「あっ！ちょっとまって…」

Aの静止も聞かずにコプチェフはボリスを引っ張って部屋の外に出て行った。
急いで後を追いかけるもドアにカギがかけられていて開けることはできなかった。

なんとなくデジャヴを感じながら、Aはドアにもたれ掛った。

「何なの…」

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