どうぞよろしく�� ページ9
「へ？」
２人は揃って間の抜けた声を出した。
「中学生だし、バイトなら毎日いるわけじゃないんでしょう？
いくら霊幻さんとはいえ、負担が大きいですよ！
私もバイトします！ ご恩もありますし！」
「いやいやいや、そんなに気を遣ってもらわなくても大丈夫ですよ」
「そう言わずに、ね！」
このご時世、過労死も珍しくない。
どうせ特にやる事は無いし。
すると霊幻さんは宥めるように、低めのトーンで諭す。
「いいですか、これは危険な仕事なんです。こいつみたいに力が使えるなら話は別ですが――」
「あ、それなら」
私は適当に掛けてあった制服をアポートで手元に移動させた。
「私も使えます、超能力！」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その後なんやかんや話し合い、結果は私の勝利となった。
別に勝負してたわけじゃないけどね。
自衛できますアピールがやはり高ポイントだったのだろう。
「A、ひとつ疑問なんだが」
基本的な事について教えてもらいがてら向かった『霊とか相談所』で、霊幻さんは口を開いた。
「自分で追っ払えるならわざわざ依頼しなくてもよかったんじゃないか？」
結局人間のしわざだったから結果オーライだったけどな、と笑う。
「なんせ私が留守の間に部屋が荒らされるなんて初めてだったもので。
得体が知れなくてちょっと不安だったのかもしれません」
「そうかそうか、一人暮らしなら尚更だろうな。
また何かあったら遠慮なく頼れよ」
かっけえ……。
大人の余裕とでもいうのだろうか、実に頼もしい。
「じゃ、今日はとりあえず解散だ。改めて、これからよろしくな、A」
「よ、よろしくお願いします」
「はい、こちらこそ！」
霊能力者の霊幻さんに、超能力者のモブくん。
今まで"力を持った人"とは出会わなかったから、なんだか新鮮だ。
心の拠り所が増えたというか、とにかく私は浮かれながら帰路についた。
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サーモニウム(プロフ) - ブラピさん» ありがとうございます！とても嬉しいです…！モブくんももうすぐ出てくる予定なので、楽しみに待っていていただけると幸いです！ (2019年6月25日 6時) (
レス) id: d876c6f450 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白いです！私はモブ君が大好きです！更新頑張って下さい！ (2019年6月25日 1時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サーモニウム | 作成日時：2019年6月23日 23時
