どうにでもなる�� ページ26
「A、あそこだ！」
指差す先には確かに溺れる人と、それに絡みつく無数の腕が。
途端に嫌な記憶が蘇る。
とかそんなものに捕われてる場合じゃない！
「せいっ」
意を決して海に入る。
まず腕を軽く吹き飛ばし、襲われている人……少女を念動力で持ち上げた。
そのまま霊幻さんに預ける。
「その子、お願いします！」
「任せろっ」
霊幻さんが少女を連れて離れていくのを確認してから、相手に向き直る。
獲物を取られて怒ったのか、さっきよりも数倍の量の腕が迫ってきた。
数こそ多いが、１本１本は弱い。
次々と襲いかかってくる腕を片っ端から除霊する。
あっという間に腕は１本残らず消え去った。
「ふう……片付いたかな」
いい加減、膝が笑って仕方がない。
あー、早くあがろう。
私は産まれたての子鹿のような足取りで浜辺に向かった。
がくん。
「え」
足が急に重くなった。
あ、私、足掴まれてる。
自覚するが早いか、いっきに引きずり込まれる。
やばい。やばい！
振り払おうとするも、"あの時"の恐怖が邪魔をして力が出ない。
どんどん体は沈み、意識は遠のく。
ふと、遠くから声がした。
「―――！ ――い、―――！」
次いで、視界の端に明るい色のワカメみたいな物体が映る。
それはみるみる内に近付いてきて、海の中にも関わらず、叫んだ。
「A！ 俺様に任せろ！」
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サーモニウム(プロフ) - ブラピさん» ありがとうございます！とても嬉しいです…！モブくんももうすぐ出てくる予定なので、楽しみに待っていていただけると幸いです！ (2019年6月25日 6時) (
レス) id: d876c6f450 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白いです！私はモブ君が大好きです！更新頑張って下さい！ (2019年6月25日 1時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サーモニウム | 作成日時：2019年6月23日 23時
