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顕嵐side
首元のネックレスが熱く光って
眠りから目が覚めた。
顕嵐「A！」
玄樹「…どうしたんですか？」
顕嵐「Aは？」
玄樹「まだ帰ってきていません」
顕嵐「もうとっくに帰る時間は過ぎてるだろ。」
玄樹「…顕嵐様、お話があるんです。」
顕嵐「…何」
玄樹「A様の母親が誰だか分かりました。」
顕嵐「…？」
玄樹「街で服屋を営んでいたマリアという女性です」
顕嵐「……会ったのか？」
玄樹は首を横に振った。
玄樹「17年前、血友病で亡くなっています」
顕嵐「…血友病？」
玄樹「怪我をしたら血が止まらなくなって死ぬ病気です。
血友病は…、子供に遺伝すると言われているんです。」
顕嵐「っ…」
頭が真っ白になった。
首元で何度も何度も
強く熱く光り続けるネックレス。
胸騒ぎがした。
玄樹「…A様も…
おそらく血友病だと思います」
顕嵐「この前、花瓶で手を切ったとき
何ともなかったろ？」
玄樹「あの時はまだ発症していなかったんです」
玄樹の話の途中で
Aの血の匂いが鼻をついた。
顕嵐「っ…！」
すぐに家を飛び出す。
薄暗い道を血だらけのAを
抱えて歩いてくる少年。
顕嵐「…」
持っているナイフを
その少年の首に突き付けた。
玄樹「顕嵐様！」
怜央「…」
顕嵐「お前、この子に何した」
怜央「……」
顕嵐「答えろ、首が跳ねるぞ」
A「…顕嵐…」
少年の腕に抱かれたAが
ナイフを持つ俺の手を掴んだ。
驚くほど冷たくて力のない手。
A「家に…帰ろう」
顕嵐「……」
A「…ね？」
Aはヘラッと笑って見せた。
どうしようもない恐怖が俺を襲った。
俺はこの子を失ってしまうのか。
怜央「…」
終始、何も言わない彼の腕から
Aを抱き上げて家に入った。
肩に何重にも貼られたガーゼからは
赤い血が滲み出ていた。
そのガーゼに滲んだ彼女の血を
欲している自分自身にひどく殺意が沸いた。
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あむり - この話最高です！！ (2017年11月26日 20時) (
レス) id: 9253f2b848 (このIDを非表示/違反報告)
顕嵐くんLOVE - とても、ドキドキしながら、読みました！これからも、頑張ってください( ^ω^ ) (2017年10月19日 19時) (レス) id: 420ab95482 (このIDを非表示/違反報告)
結莉花(プロフ) - 最高です！後半ウルウルきちゃいました(T^T)吸血鬼のお話好きなので、とても面白かったです(*´`)お時間があれば続編書いて頂きたいです<(_ _)>これからも頑張ってください♪ (2017年2月11日 1時) (レス) id: 0879e83e98 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 最高すぎです^_^！！！！！！！ (2017年2月8日 14時) (レス) id: d302d11922 (このIDを非表示/違反報告)
u(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませていただいてます。以前に書かれていた岩橋くんのお話も読んでいたのですが、読むたびに切なくて涙が止まらなくなります(T_T)これからも更新楽しみにしています！ (2017年2月7日 22時) (レス) id: 82da9ef79e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とにかく明るい佐原
| 作成日時：2017年1月12日 23時
