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それから17年が経った。
ｶﾞﾁｬﾝ！
A「顕嵐！すごく良い天気だよ。
外へ連れて行って！」
顕嵐「…寝かせてくれ…」
A「また夜まで起きないんでしょう？
夜になったら私が寝ちゃうんだもん！」
Aはベッドの掛布団を
俺から引きはがして強引に手を引っ張った。
顕嵐「ぁぁあ…もー…玄樹！」
ｶﾞﾁｬﾝ
玄樹「顕嵐様、お呼びでしょうか」
顕嵐「Aを部屋から出せ。
最近、こいつのせいで眠れてないんだ」
玄樹「わかりました。
行きましょう、A様」
A「やだ！顕嵐と外に出かけたい！」
玄樹「吸血鬼の顕嵐様は昼間
外へは出られないのですよ。」
A「どうして！？私は出られるのに！」
Aは俺が吸血鬼だという事は知っていても
吸血鬼について詳しい事は何も知らなかった。
俺が人間の血を飲んで生きていることさえも
Aは知らなかった。
玄樹「下に降りて僕と遊びませんか？」
A「…」
玄樹「ね？」
A「…うん」
Aが成長するスピードは
歳を取らない吸血鬼の俺からしたら
驚くほど早かった。
気づけば言葉を話せるようになり
気づけば自分で立って歩けるようになっていた。
17年という短い月日の中で
「つまらない」なんて思わせないほどの
日々が詰まっていた。
ｶｰﾝ…ｶｰﾝ…
街にある鐘の音で目が覚めると
日が落ちて部屋の中は真っ暗だった。
玄樹「そろそろ眠いのではないですか？」
A「…眠くないもん…。
顕嵐が起きてくるまで待ってる…」
玄樹「わかりました。」
ｶﾞﾁｬﾝ
A「あっ、顕嵐！」
顕嵐「…まだ起きてたのか」
A「うん！今日はずっと起きてるから
一緒に街へ出て散歩でもしようよ」
Aは嬉しそうに後ろ向きで歩きながら
話すから傍にある花瓶に気づかずに伸ばした手が
花瓶に当たり床に落ちる。
ﾊﾞﾘｰﾝｯ!
顕嵐「っ…ケガは！？」
A「怪我はないけど…ごめんなさい。
玄樹が大切にしていた花瓶なのにっ」
Aは割れた花瓶の破片を拾おうと手を伸ばす。
顕嵐「危ないから触ｒ…」
A「痛！」
破片で切れたAの指から
ポタポタと血が滴り落ちた。
顕嵐「だから触るなって言っ………」
A「顕嵐？」
血を流したAに近づいた途端
血の匂いが俺の鼻を刺激した。
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あむり - この話最高です！！ (2017年11月26日 20時) (
レス) id: 9253f2b848 (このIDを非表示/違反報告)
顕嵐くんLOVE - とても、ドキドキしながら、読みました！これからも、頑張ってください( ^ω^ ) (2017年10月19日 19時) (レス) id: 420ab95482 (このIDを非表示/違反報告)
結莉花(プロフ) - 最高です！後半ウルウルきちゃいました(T^T)吸血鬼のお話好きなので、とても面白かったです(*´`)お時間があれば続編書いて頂きたいです<(_ _)>これからも頑張ってください♪ (2017年2月11日 1時) (レス) id: 0879e83e98 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 最高すぎです^_^！！！！！！！ (2017年2月8日 14時) (レス) id: d302d11922 (このIDを非表示/違反報告)
u(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませていただいてます。以前に書かれていた岩橋くんのお話も読んでいたのですが、読むたびに切なくて涙が止まらなくなります(T_T)これからも更新楽しみにしています！ (2017年2月7日 22時) (レス) id: 82da9ef79e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とにかく明るい佐原
| 作成日時：2017年1月12日 23時
