悪磨くん~Fuma.K~

34：迷惑 ページ34

風磨「お前、何がしたいの？」





声のトーンが低く怒っていると
察知した私は振り返ることも出来ず
扉に手をかけたまま固まっていた。







風磨「中途半端な気持ちで人の応援なんて
俺にもあの子にも迷惑だってこと考えろ」






そう言い捨てると歩いて行ってしまう。







A「…」






その通りだ。
風磨くんは何も間違ったことを言ってない。
なのに私は素直に納得できない。







A「別れたのに思わせぶりな態度
とられるのも迷惑じゃない？」







風磨「…」







風磨くんは立ち止まる。






A「手を掴んだり、隣に座ったり…。
風磨くんが別れようって言ったんだよ。」






嫌じゃない。
むしろ嬉しかった私が居た。
別れたのに今まで通りの関係で嬉しかったんだ。






こんなこと言ったら…。






風磨「そうだな。もうしないよ＾＾」






感情のない笑みで笑う。
私だけに見せていた本当の姿は消えて
会ったばかりの笑顔になった。







もう本当の風磨くんには会えない。







A「っ…」






こんなこと言ったら、今の関係が
壊れることは分かっていたのに。







私はいつも自分の首を自分で絞める。








ｶﾞﾁｬﾝ







A「…風磨ｋ…」ｶﾞﾁｬﾝ







風磨くんは部屋に入ってしまった。









もう本当に終わりだ。

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