こっち見てよ (ページ7)

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side You

聡「A！」

名前を呼ばれた方を見ると
教室のドア近くで手を振る奴、一名。

『…また来た』

梨帆「なにあれ」

『知らない』

梨帆「なんか可愛いね」

『どこが』

梨帆「子犬みたいじゃん」

『…』

また松島の方へ視線を向けると
もう彼が尻尾を振る子犬にしか見えなかった

勝利「…はぁ、」

そんな松島を見てため息をつく彼に
梨帆はにやりと笑って近づいた

梨帆「Aに紹介するって言ってたの、あの子のことでしょ」

勝利「えっ…？俺そんなこと言ったっけ…？」

『……』

私の視線を痛そうにしながら
彼は口を開いた

勝利「あいつはちょっとうざいけど
ほんとにいい奴ではあるよ」

『…』

勝利「保証する」

まっすぐ見つめて言う彼を鼻で笑った

『別にそんなのいらないし』

勝利「で、ですよねー」

『もう松島とは友達だから」

勝利「…」

『松島のいいところは私が見つける』

梨帆「…A」

私の意外な言葉に驚いたのか
目を丸くする彼と梨帆。

何も知らない松島はただ廊下から
何かを話す私たちを不思議そうに見ていた