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side You
母「こんな時間にどこ行くの」
『コンビニ』
母「早めに帰って来なさいよ」
『うん』
夜、コンビニまでの道を歩いていると
誰かの声が聞こえて来た
「どうせ私の事なんか好きじゃなかったんでしょ」
「だから、なんでそーなるんだよ」
会話の一部を聞いただけで修羅場だとわかった。
早めに通り過ぎようと思った瞬間、
パチンという乾いた音が鳴った
『……』
気になって、ふと音のした方を見ると
頬を抑えた見覚えのある男が一人突っ立っていた
風磨「…いってぇ」
『っ…』
風磨「あ、」
時間が止まった気がした。
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風磨「はい、どーぞ」
彼はベンチに座った私にコーヒーを差し出した
『どーも』
風磨「ださいとこ見られちゃったなー」
『さっきの彼女ですか』
風磨「そー」
そりゃ、彼女くらいいるか
風磨「まぁ今ふられたとこだけどなー」
『ふられることもあるんですね』
風磨「なんならフラれたことしかないわ」
『私は先輩にフラれましたけど』
風磨「そーだっけ」
ヘラッと笑いながら缶コーヒーを飲む彼。
あの時と何も変わってない。
風磨「あれも俺がフラれたようなもんでしょ」
『フッてない！』
風磨「っ」
自分でも驚くほど大きな声で言ってしまい
彼はそんな私を笑って話を変えた
風磨「そっちは彼氏できたの」
『…はい』
風磨「そっか」
安心したように笑う彼の表情が
気に食わなかった
風磨「ちゃんと相手のこと好きか？」
『……』
あれ。
風磨「好きじゃない相手と付き合っても
さっきの俺みたいになるから気をつけろよ」
『……』
風磨「言わなくても分かってるか」
彼は隣に座る私を見てつぶやいた
風磨「それで俺たち失敗したんだもんな」
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作者名：佐野
| 作成日時：2018年8月9日 3時
