白色.ﾘｸｴｽﾄ ページ9
陽だまりが、優しく頬を撫でていく。春風が今日も心地良い。ひとらんらんは庭先で育てている花に水をあげていた。りっとはそんな彼の姿を家の中から見ている___いや、絵にしていた。歳の差はかなりあるが、周りから見ても二人は仲のいいカップルだ。
「…んん、ふぁぁ…眠、」
「ちょっと！こんな時間から寝るなって…。」
「いいじゃん……昨日遅くまで起きてたんだしさぁ…？」
「う、っ…」
昨夜の出来事を思い出して一人赤くなるひとらんらん。此処では触れないでおくが、恋人…という事は大体察しがつくだろう。赤くなっている彼を横目に、先程蒔かれた水が残っている花のスケッチをりっとは始めた。
さらさらと鉛筆の音が走っていく。
彼の絵を描いている姿を見るのが、ひとらんらんは好きなのだ。
「…ほら、水あげてよ。俺…、ひとらんが水やりしてる絵が描きたいの。」
「あ、うん。…こう、かな？」
「…ん。すっごく、絵になってる…。」
「へへ、りっとに褒められると嬉しいや。」
気づけばりっとの体は動いていた。少女のように頬を染めて笑うその姿が、自分にしか見せてくれないと思うと、居ても立っても居られなかったからだ。…我ながら、恋とは盲目なものだと思う。何をしても好き、と思ってしまうのだから。
「…ちょ、ちょっと…、いきなりキスなんてしないでよ…！」
「ごめんごめん…、あまりにも可愛くてさぁ…♪」
「や、やめろよ…」
ああ、愛おしい。なんて、また考えてしまう。自分のやりたい事でさえ、思うように手がつけられなくなるのだから。
春の空と同じくらい？いや、それ以上に晴れやかな笑顔を見せやひとらんらんに、らしくない事を言ってみる。
「…俺は、花よりらんらんの方が可愛いと思うけどねぇ…。」
「っ、そんな、褒めたって何も出ないから…」
「真っ赤になってるじゃん…、ふ、可愛い〜…」
「な、何回も言わなくて良いんだって！！」
ばしばしと、腕を叩かれる。痛い痛いと言うけど痛みなんて全く感じる筈も無くて。この幸せをこよなく噛み締めたいから、りっとはひとらんに思いっきり抱きつく。
大好き、だけじゃこの感情は言い表せないんだ。
*☼*―――――*☼*―――――
ﾘｸｴｽﾄありがとうございます！！
如何でしょうか…！
続く
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月音 - リク答えていただいてありがとうございます…めちゃくちゃ性癖に突き刺さりました…すこすこのすこです！これからも節鱈様のペースで更新頑張ってください。応援してます… (2020年12月3日 17時) (
レス) id: 718ff7c250 (このIDを非表示/違反報告)
節鱈(プロフ) - 月音さん» リクエストありがとうございます、そこまで言っていただけるとは…。光栄です。ご丁寧にシチュを書いて下さり、助かります。書くまで少しお時間かかりますが、気長に待って頂ければと思います。 (2020年11月25日 10時) (レス) id: bbdcbb2157 (このIDを非表示/違反報告)
月音 - 初コメ失礼します…簡潔に言うとめちゃくちゃすこです…橙色と赤色のを見て作者様の文に惚れ三作品全て見ました…どれも好きでした…リクしてもいいでしょうか？よろしければ学パロで花の世話している白色に鷺沢くんが花より白の方が可愛いと言うお話をお願い致します… (2020年11月24日 21時) (レス) id: 718ff7c250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：節鱈 | 作成日時：2020年10月30日 11時
