空に好きを綴るあなたへ【青×黒】 (ページ7)

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(目黒side)

美咲「なぁあああんでぇえ！！！」

目黒「…うるさ」

3人で昼食をとる最中に美咲ちゃんがあげた声が
俺の教室に響きわたる。

整備委員は想像以上に倍率が高かった。

みんな考えは一緒らしい。

仲良しふたりで入ろうとしたヤツらでふたつの枠を取り合って、最終的にジャンケンになったらしい。

…んで、美咲ちゃんは負けてAは勝ったと。

「…美咲とじゃなきゃ意味ないんだけど。
明日の委員会一気に嫌になった」

美咲「でもめめくんいるじゃん！」

「よく勝ち取ったよめめ」

ふふん、と思わず誇らしげな顔をする。

こちらも例外ではなく、
1人で挑んだ俺は周りから変な目で見られた気がする。

でもAと同じ委員会に入るべく、

何がなんでも勝ち抜きたかった。

…でもひとつ問題が

渡辺「え、整備委員？俺も整備委員なの！よろしくね！」

…こいつもいること

どこから聞いてたんだよ……

こいつが何故かやる気満々に立候補したせいで、
整備委員の人気はぐんと上がった。
そして何故か一緒にやることになってしまった。

俺はこいつが苦手

みんなが噂してる内容も気に入らないけど、

「あ、渡辺翔太。」

渡辺「ふはっwフルネームwでも俺のこと知ってくれてんだ？」

美咲「まぁ、有名なんで…」

渡辺「俺委員会で仲いいヤツいないんだよ、
だから仲良くして。」

そう言ってAに右手を出した。

差し出された右手を反射的に握ろうとしたAの手を掴む。

目黒「…ねぇ食堂でアイス買い行こ」

「あ、う、うん。」

美咲「アイス行きたい！」

そのまま手を引いて教室を出る。

渡辺「……。」

一瞬振り返るとこの前と同じ、
悲しい目をしたあいつが見えた。

…そんな目、他の奴らにしたことないじゃん。

Aにだけ、どこか特別な感情を持っているように見えるこいつが苦手。

Aを傷つけるようなことをしたら許さない。

…Aは、俺が守るって決めたから。